HAPPY PARTY TRAINのPPPH問題を語ってみる
なぜ、花丸の記事を後回しにしてこれを書こうとおもったか。
正直に言います。
私がHAPPY PARTY TRAINの1番のAメロ→Bメロで警報〜PPPHしてしまっていた側の人間だからです。それも先日のアニサマ1日目まで。
ここで謝罪をしても名古屋・神戸・アニサマ1日目は帰ってこないのですが、やらかしてしまった(もしくはやらかしている)側としての意見があまり表に出ない現状でPPPHを入れていた人間が何を思っていたか、なぜ方向転換をしようと思い直したかを書くことで少しはこの問題に貢献できるのではないかと思います。
何より中途半端な認識でやらかしてしまっていたのが悔しいので。
・HAPPY PARTY TRAINのPPPH問題とは?
すでにあちこちで言われていますが、この曲は入れようと思えば、
Aメロ終わり(1番なら善子の「ポケットの中〜」)で警報((せーの)はーいはーいはいはいはいはい)
↓
Bメロ(1番なら花丸ソロ)でPPPH(おー、はい!)
ができてしまいます。
おー、はい!は正確には「オーイング」という行為なのですが、PPPHの方が通じやすいのでPPPHと呼んで話をしていきます。
まあ、PPPHは入れようと思えば大抵の曲は入れられるのですが、
この曲は
・ナンバリング曲であり、できることならコールを入れたい
・μ'sでコール曲として扱われるスノハレよりはコールが入りそうな雰囲気がある(※)
・1番はAメロで後ろの音が細かく刻むように変化(タンタータ→タンタンタタタタ)して盛り上がっていく
・Aメロ最後の「ポケットの中〜」および「口ずさんで〜」の後のバックで流れる音に「はーい!はーい!はい!はい!はい!はい!」が見事にはまる
※スノハレについては当時盛り上がれる曲数が少ない、かつ締めにスノハレを使わざるを得ない状況からコールが入ったというのもあります。スノハレは結果的にコールが許容されたというのが正しいかもしれません。
と、あくまでも主観ですが、ここだけを見ると警報〜PPPHを入れたくなるんですよね。1番Aメロ後半は善子ソロパートで盛り上がるし、割と最近までここはそういうポイントなのかな?と思ってました。
しかし、そのままいくと
花丸(キング)、千歌(あんちゃん)のソロパートがほぼ警報〜PPPHとぶつかる
という問題が起こります。
歌詞とコールがぶつかることはそれほど珍しくはないし、他のアーティストではソロ部分とPPPHがぶつかる曲もあります 。μ'sで言えばMスタなんかはPPPHの後半がソロとぶつかってます。スタダもPPPHがソロにぶつかります。私がPPPHを入れることに疑問を抱かなかったのもそういう前例があったからです。
では、なぜ今回の警報→PPPHが問題となっているのかというと
1番でソロを歌っているキングの声をコールが潰してしまうからです。
これは声量ではなく、声質の話です。
他のパートが出している中でソロをやって映える声があれば静かな部分で単独ソロをやって映える声もあるわけで、キングの声は後者よりです。
だから無遠慮にコールをぶつけたら花丸=キングのソロを潰してしまうわけです。やっていた私が言うのもおかしな話ですが。
2番のあんちゃんも同様ですが、こちらはまだ被害は少ないです。
なぜなら2番に関してはAメロが短いので警報〜PPPHしづらいし、コールを勢い込んでするような人は(私もそうですが)同時に色替えに挑戦していることも多いので、
緑→白→黄だった1番よりも難易度の高い、さくらピンク→水色→(2年色→)みかん色→赤→紫→ピンクの色替えで警報〜PPPHなんてまともにやる余裕はないです。
さらに1番で入れてしまった人が2番では警報〜PPPHしないという軌道修正もありえます。
PPPHが入った場合はあんちゃんのソロが潰れることに変わりはないのですが、1番よりはいくらか安全です。
現に名古屋でも神戸でも(ライブビューイングでしたが)2番で警報→PPPHはほぼなかったです。
・なぜ入れていたか
まず、HAPPY PARTY TRAINでのPPPHが問題視されていることについて全く知らなかったわけではないです。少なくとも何回か目にしたことはあったように思います。
ではなぜ花丸ソロを潰してしまうPPPHを入れていたかといえばHAPPY PARTY TRAINがナンバリングシングルの表題曲だからです。
私がラブライブ!を知ったのはμ'sのアニメ1期後でしたが、当時の私には「Snow halation」「もぎゅっと"LOVE"で接近中」にいわゆるコールが入っているのが意外でしたし、PPPHとソロがぶつかる例として書いた「START DASH」のPPPHも最初に聞いたときには違和感がありました。他の曲のコールでも「そこに入れるか?」というのが結構あったのを覚えています。
それでもなんとか自分を納得させたのが「花形の曲だからコールをいれた」「コールは多少違和感があってもそういうものだと割り切る」でした。
そんな感じなので、ナンバリングシングルの表題曲は花形の曲だからコールを入れるという認識でした。
だから花丸のソロパートが潰れてしまう違和感よりもナンバリングシングル表題曲であることを優先して警報〜PPPHを入れてきました。HAPPY PARTY TRAINのBメロにではなく、ナンバリング表題曲のBメロに対して本当に「なんとなく」入れていたのです。
・なぜ入れないと決めたのか
なぜ花丸パートにPPPHを入れないと今更ながらに方向転換したのか。
入れない方が多数派だから、ではないです。
コールの本来の目的とはなにか?を改めて考えた結果です。
1日目終了後、アニサマでのAqoursのステージの感想が各所で語られたのですが、そこで目にしたのは
「また、キングのソロが潰された」
という感想でした。それでも"ワンマンライブよりは良かった"そうです。
繰り返しますが、PPPHによってキングのソロが潰されることは知っていましたし、それを不満に思う人がいることだって知っていました。
しかし、ナンバリング表題曲であること、μ'sの楽曲でソロにぶつかるコールがあっても平然とまかり通っていたことを理由にその日もPPPHを入れました。
だから、このコメントは知っていたことを改めて目にしたに過ぎないのですが、アニサマ当日に「キングのソロが潰された」という言葉を目にして、HAPPY PARTY TRAINにおける自らの在り方を振り返った 時、自分がやっていたことがコールだとはどうしても思えなかったのです。
今年のアニサマでは一時期運営側からコール禁止ともとれる注意事項が発表されました。
ライブ中の禁止行為に「コール」が入っていたために「あのアーティストはどうするんだ?」と半分ネタとして賑わった事件です。
「アーティストが望んでいる形でのコールレスポンスを禁止するものではない」という公式回答が出されて話はおさまり、私もそれ以降はあまり重くは考えていなかったのですが…
アニサマにおける公式見解は「コールはアーティストのためにやるもの」なのです。
何もアニサマに限ったことではないですね。アニメのDJイベントのようなアーティスト不在の特殊例を除けば「自分たちが楽しむためにやる」ではなく、「場を盛り上げてアーティストに気持ちよく歌ってもらう」のがコールであり、根本にはアーティストのためにどうするか?どうやったらステージにいるアーティストを引き立てることができるか?があるはずです。
他でもやってるからと、前例があるからとキングの歌を潰してまでコールするのは妨害行為となんら変わらないのではないかと思い始めたわけです。
だったら名古屋公演前に気づけよという話ですね。アニサマのコール禁止騒動が6月、そこから今まで何をしていたのか、何を見ていたのか。
名古屋・神戸・アニサマで私の近くにいた方々には申し訳ありません。何より一生懸命歌っていたキングに申し訳ない。
・埼玉公演に向けて
ここまで気づけなかったのは今までなんとなくやってきたツケなのかなと感じています。
演者が話しているときは静かにする、コールを入れたらソロが聞こえないならコールをやめる、どちらも同じことなのに前者はできて後者は理由をつけて押し通そうとする。
コールする方はわかるかもしれませんが、ラブライブ!のコールは単純です。だから「いままでどおりになんとなく」でかなりの曲数をカバーできてしまう。
すると自由が効くようになってやりたいことばかり考えてそれを実現するためにコールを始めてしまう。
でもコールってそういうものではなかったはずです。
HAPPY PARTY TRAINのPPPHは
「ああ、なんか入りそうだな。でも、入れないようにしよう。」
ではなく、
「キングのためにも絶対にいれない!」
なのだと思います。
この話は私の失敗であり、それこそチラシ裏にでも書いとけという話ではありますが、
HAPPY PARTY TRAINのコールに限らず、ファンは「いつもどおり」や「なんとなく」ではなく、ちゃんとアーティストのためにどうするべきかを考えなければならないのだと思います。
コールひとつにしても同じ曲の同じ場所であっても入れるべき時、入れるべきではない時はあるのでは?
演者が見てほしいもの、聴いてほしいものがコールや掛け声で台無しになってはいないか?
そういったことに気をつけて初めて演者の望むコールアンドレスポンスになるのだと思います。
私は花丸ソロつぶしをしたかったわけではなく、むしろアニサマに臨むAqoursを全力で応援しようとしました。
だからこそ「なんとなく今までどおり」で何も考えずにコールを入れて、邪魔をしてしまったことが情けないです。
・最後に
「キングのソロをコールで潰さないようにしよう」という意見からはじまったHAPPY PARTY TRAINのPPPH問題ですが、突き詰めればファンとして優先すべきものはなにかという話なのだと思います。
3rdシングルという位置づけからしてHAPPY PARTY TRAINはこの先もずっと演奏される曲になると思います。「コールは演者のことを考えて行うもの」という流れの一歩として花丸パートのPPPH無しが定着すれば、今後は他の曲に対しても演者のことを考えてコールする人が増えるでしょう。
それはコールだけではなく、ファンとしての在り方を形に残す試みではないでしょうか。
やらかしてしまった私が言えたことではないですが…まずはHAPPY PARTY TRAINから今一度ファンとしての在り方を見直してみるのも良いのではないでしょうか?
【祝公開】サンシャイン‼︎2期PVを見てあれこれ書いてみた【PV第2弾】
みなさんお元気でしょうか?
もう8月も終わりに近づき、Aqoursは2ndライブツアー第二の地、神戸での公演を無事成功させ、新たな舞台に旅立ちました。
そして、アニメ2期PV第2弾が神戸公演にて先行公開、20日の夜より公式サイトにて公開されました。
私はライブビューイングで見たのですが、
もうなんというか…テンションあがりすぎで変な声が止まりませんでした。
近くの方々申し訳ないです。
ということでまがりなりにも考察ブログめいたものを書いている私としては新2期PVについて何か語ろうかなと思ったわけで単発で記事を書くことにしました。
・「学校」で「アイドル」!!!
PV開始後に真っ先に現れるこの言葉。1期PVでも使われたフレーズです。
アニメ版ラブライブ!サンシャイン‼︎の共通フレーズなのだと思います。
「私たち輝きたい」「ゼロからイチへ」と言った他のフレーズもある中でこれを使い続けるからにはなんらかの意図が隠されているのかもしれません。
・「セカンドシーズンのスタートデース」
第1弾PVにもあったシーンです。次のシーンからすると二学期の始業式のようです。
・曜と梨子
梨子によるとセカンドシーズン=二学期ということらしいです。
ということは…
三学期=サードシーズン
↓
三期確定!?
梨子から見た鞠莉の評価がわかるシーンでもあります。梨子は千歌と曜以外との関係の描写が希薄だったイメージがあるので新鮮です。
あと、スタッフが意識したかはわからないですが、こういう時って背の小さい方が前に来るので曜(157cm)は梨子(160cm)の前に来るんですよね。
で、気になるのは千歌(157cm)はどこにいるのか?身長順なら曜の前かな?とも思うのですが…ここは何らかの事情で列にはいないのではないかと予想します。
例えば壇上で何かやるつもりとか?もしくは新学期そうそう遅刻とか?
・「この体はあくまで仮初め」
練習シーンです。長座体前屈で上から負荷をかけることで腰関節の柔軟性を鍛えるというあれです(正確な名称がわからないです)。
善子と果南の絡みというと1期11話での「生徒会長と理事長があんなんで大丈夫?」、1期13話での「空間移動を使います」を思い出します。上級生にもこのテンションなのがいかにも善子です。
果南も練習のコーチが板についてきました。
・見守るビィ
この後のシーンからすると花丸を見守っているようです。1期では色々と思うところのあったルビィの扱いですが…2期ではどうなるのか?
・1回。それが花丸のダウンまでの回数ずら。
腕立て伏せをしようとする花丸。しかし、たった1回でダウン。
腕立て伏せって難しいよね。うん。
花丸の運動苦手設定が忘れられていなかったようで安心しました。
上の2つと同じく練習のシーンです。ここでも千歌がいないのが気になります。千歌は遅刻or欠席で8人での練習の様子ではないかと思いますが…始業式と同じ日だとしたら千歌がほぼいない始業式が第1話ということも…。
曜と梨子はここでも一緒です。1期では千歌を交えて3人でいることが多く、曜と梨子が二人きりの時どうなっているかはあまり出なかったのですが(とはいえ、11話で電話で話してる様子からすると仲は良かったみたいですが)
同学年ということもあって上手くやっているようです。
それはそうとして…
えっろ!
むしろこのために腕立て伏せをさせたと言っても過言ではないはずです。
・「説明会まであまり日はありませんわよ」
1期12話で出た学校説明会の話、13話では参加者が1になりました。しかし、何やら問題があるようです。
まだ人数が足りないとかでしょうか。
2期では学校説明会が序盤の重要ワードになるようです。学校の魅力を伝えれば人が集まった音ノ木坂とは違う浦の星で入学希望者を増やすにはどうすればいいか。
「あまり日はない」という言い方からすると、説明会で何かをやろうとする→あまり日はないけれどできるのか?という展開でしょうか?
・学校説明会のポスター
ポスターが学校説明会のものとは思えないのですがこれも作戦でしょうか。それとも最近の高校の学校説明会のポスターはこういうのが主流なのでしょうか。
・停留所でのメンバー
先ほどの果南とダイヤのシーンからの続きです。
やっと千歌の登場です。その代わり鞠莉がいないですが、理事長として別の方面でやることがあるから別行動をしているとかでしょうか。全員揃うことができないのが問題につながるのかもしれません。
そして、ここからはライブビューイング会場を沸かせたあの一連のシーンです。
・「なにかあったでしょ?」
果南さんおこです。ここは1期8話を見た人にはピンとくる場所かと思います。
この場所で果南が怒る相手といえば…。
・約束された勝利のかなまり
そう、鞠…お姫様だっこおおおおおおお!
かなまり!かなまり!かなまり!
2期でもかなまりです!
かなまりイズ正義!
鞠莉ってメンバーの中で一番身長が高いわけでそんな鞠莉をひょいっとお姫様だっこする果南のパワーはもちろん、
いきなりの奇襲に慌てる鞠莉とキリッとした果南の表情が全国のかなまりファンのハートを鷲掴みです。
鞠莉のスリッパが片方脱げてしまっているのも高ポイントです。
このシチュエーション、やはり鞠莉がケガをした、足を痛めたというのが濃厚かと思います。
鞠莉が足をケガしたとなれば果南にとっては2年前のいざこざの再来なわけで、ここまで過剰な心配をしてしまうのも納得できます。
勢い余ってお姫様だっこくらいはするでしょう。
・駆け出す千歌
ここも見覚えがありますね。千歌と梨子が初めて会った場所です。
カメラがぐるぐる回りながらこっちに走ってくるという動きからしても1期1話で梨子が海に飛び込もうとしたシーンを意識しています。
当時とは千歌と梨子の立ち位置が逆になっています。
・千歌のジャンプ
恐らくは上からの続きで駆け出した千歌が海にジャンプしてるのではないかと思います。
1期1話では梨子を全力で止めようとした千歌ですが、今度は自分が飛び込む番です。
作中では9月だと思うので飛び込んだとしても大丈夫なはず。
予想としては1話の最後あたりで千歌と梨子の会話→駆け出す千歌→千歌が海に飛び込もうとジャンプ(顔のアップあたりで千歌のモノローグ)→新オープニング「未来の僕らは知ってるよ」
こうではないかと!
・2017年10月放送スタート!
あと1ヶ月と少しです。
・放送予定曲
やはり静岡放送(SBS)があります。
あくまでも地上波での放送曲なのでニコ生、バンダイチャンネル、AbemaTVあたりもやるでしょう。
ニコ生で最速→SBSで実況しながら再視聴というのが理想です。
第2弾PVはここで終了ですが、第1弾PVにしかなかったカットもいくつかあったので
・果南スマイル
第2弾PVで善子の上に乗っているあたりのカットでしょうか。
・謎のポーズ
なんなのでしょうかこれは。 制服なので上の果南とは別のシーンだとは思いますが。
・微笑むダイヤ
生徒会室だとは思いますが、ただの教室のようにも見えます。
相手は9割くらいの確率でルビィだと予想します。
・恐怖!夜な夜なのっぽを貪る女
後ろの箱は学校とかにある消化器の入っているやつだと思います。
夜に学校で何かする話があって、「誰かいる!?」→(カメラ寄っていく)→「ずら〜(エコー付)」みたいな展開でしょうか?
2期でも花丸は大食いキャラを貫くようです。
・梨子スマイル
相手は千歌ですね。これは間違いない。
サンシャイン‼︎のヒロイン枠は2期も梨子で確定です。欲を言えば千歌以外との絡みも通じて成長していってほしいです。
・前速前進
ヨーソロー!からの…
敬礼!
そういえばアニメだと「ヨーソロー」の時点で敬礼してることが多いような…
私の予想では2期で大きな試練が待っているであろう曜ちゃんです。
以上、PVを見ての感想やら予想やらを書いてみました。まさに、
どんなことが起こるのかわからないのも
楽しみさ
ですね。
◯ちょっとした宣伝
ちなみに現在、アニメ2期に向けてAqours一人一人について語るという企画で記事をかいております。
これまで書けたのは6人
善子
【2期準備記事】津島善子〜捨てられなかった大好きな自分〜 - 音ノ木坂&浦の星 非公式研究室
鞠莉
【2期準備記事】小原鞠莉〜強がりお嬢様がのぞんだ宝物〜 - 音ノ木坂&浦の星 非公式研究室
千歌
http://gleebear.hatenablog.com/entry/2017/06/24/162108
ダイヤ
http://gleebear.hatenablog.com/entry/2017/07/12/130010
ルビィ
http://gleebear.hatenablog.com/entry/2017/07/28/002037
果南
http://gleebear.hatenablog.com/entry/2017/08/10/183812
花丸、梨子、曜はまだ書けてないのですが、2期までには何とか書き上げる予定です。
この記事内の画像については、
©プロジェクトラブライブ!サンシャイン!!
©2016 プロジェクトラブライブ!サンシャイン!!
出典:「ラブライブ!サンシャイン‼︎」TVアニメ2期PV 第1弾/第2弾(ラブライブ!サンシャイン‼︎公式サイト)
となっています。
【2期準備記事】松浦果南〜正解はひとつ!じゃない‼︎〜
Aqours2ndライブツアー…
ついにはじまりました。私は名古屋1日目LV、2日目はチケットなしでしたが、それでも
オラすっげえワクワクしたぞ
って感じでした。感想を書くと果てしなくなりそうなので一言で書くと
今、全力で駆け抜けよう
という3時間でした。
短いながらもアニメ2期のPVも公開されましたね。アニメ2期に向けて俄然モチベーションが高まりました。
そんなこんなで一人ずつ1期を振り返りつつ、2期への期待を語るこの企画もついに6人目です。
※ちなみに今回のタイトルはたまたまこうなっただけであり、実在するアニメ・ユニット・ヨコハマいちの名探偵とはあまり関係はありません。「おはよーおはよー」とか「問・題・解・決!」とかしないのであしからず。
今回は第2回センター投票の王者
やんわりとした独特なテンポのツッコミとボケとか、グラーマラスなボディとか、親友への熱い思いとか、千歌たちを温かく見守るおねえちゃん要素とか
なんか色々な魅力で善子から1位をかっさらっていった
松浦果南ちゃんです。
※紹介に私怨が混じっているのは気のせいです。
ルビィのところで「ルビィは難関だ」と書いたのですが、1期を振り返るという今回の企画では果南もまた鬼門でした。
というのも、果南はこと1期に関してはほぼほぼ鞠莉との絡みになるので…
鞠莉のことを書くと妙なスイッチが入る
といういつもの現象が起こります。
果南の記事なのにほぼ鞠莉のことしか書いてないというなんだかわからない記事ができるわけですね。
ちなみに、私はリトルデーモンです。
鞠莉は好きですがそれ以上に善子が好きです。ただ鞠莉のことになると異様に筆が乗るだけです。
◯1期を振り返って
・4分57秒
以前、
【調査】7話までで果南登場シーンはどのくらいあるのか? - 音ノ木坂&浦の星 非公式研究室
こちらの記事にて
7話までで果南が登場している(物語に関わっている)時間を集計したのですが、
その結果、7話までの果南の登場シーンは5分にも満たないことが発覚しました。
なお、この集計は
・果南が一部分でも画面に映っているor果南の声がしているシーンを「果南の登場シーン」とする
・1秒未満は四捨五入する(なるべく切り上げ寄りで判断)
・登場シーンの間が10秒以内、かつ同一の場面内の場合は他のキャラのセリフや動きによってやむなく果南が映せなかったと考えて継続して登場していたとみなす
という基準での集計なので実際はもっと少ないです。
全13話の中で7話まで特にこれといった出番もなかった果南。
ダイヤや鞠莉はそれなりに物語に関わっていた一方で果南はというと
1話で「スクールアイドル」という単語に反応したり、
3話のファーストライブでは体育館の外で何やら複雑な面持ちだったり、
鞠莉に対してはまるで別れた恋人に対してのような冷たい態度を取る一方で、
千歌たちがスクールアイドルをしているのを応援するようなそぶりも見せ、
スクールアイドルに対してどう思っているのか?鞠莉に対して突き放すような態度をとるのはなぜか?とんでもないトラウマを抱えているのではないか?
などなど情報の少なさからいくつもの疑問と憶測が飛び交い、私たちを沸き立たせてくれました。
なお、当時の記事で私も予想めいたものを書きましたが何やらこっぱすがしいことを語った挙句、見事に外しました。
というより、あれを当てられた人はいるのか?というくらいの情報量の少なさでよく書く気になったものです。
謎に包まれた果南の真意が明らかになったのは放送開始から2ヶ月が経過した第9話『未熟DREAMER』でした。
・すべては鞠莉のためだった
もうこの一言で説明がついてしまいます。
はい、かなまりおいしくいただきました。
9話を語る前にまずは8話にて明かされた3年生の過去から
2年前、果南は浦の星を廃校から救うためにスクールアイドルを始めようと思い立ちました。
スクールアイドルにただならぬ愛情をそそぐダイヤと一緒になって鞠莉を仲間に引き入れ、幼馴染3人によるスクールアイドル「Aqours」は活動をはじめました。
鞠莉は初めこそスクールアイドルになるのを拒否し、半ば無理矢理に加入させられましたが、
いつしか3人でスクールアイドルをすることを楽しいと感じるようになっていました。
そして、9話で明かされたさらなる真実…
3人でのスクールアイドル活動を続けていくうち、果南は思い知ることになります。
鞠莉はあの小原家のご令嬢、多くの人の期待と輝かしい未来を背負っているのです。
やらなければならないこともたくさんあります。
だから鞠莉にとってスクールアイドルをするということはそれ以外の色々な将来の可能性を犠牲にすることに他ならなかったのです。
鞠莉は輝かしい将来を投げ打ってでも3人でスクールアイドルを続けようとしました。
しかし、果南は鞠莉にそんな無理をしてほしくはなかったのです。鞠莉には幸せになってほしかったのです。
一緒にいる楽しい今よりも、離れ離れになってでも掴む将来を鞠莉には選んでほしかったのです。
それが鞠莉にとっての幸せになると果南は信じていました。
「離れ離れになっても鞠莉のことは忘れない」
と果南は鞠莉を送り出すために想いを伝えました。
しかし、そんな想いに鞠莉が気づくことはなく、鞠莉は浦の星でスクールアイドルを続けます。
「学校を廃校から救うため」ケガをしてでもステージに立とうとし、果南が東京のイベントで挫折してからは「果南のリベンジのため」にさらにスクールアイドルにのめり込みました。
でも、それはとても歪な行為です。
他にやるべきことも、手に入るものもあるのにそれを犠牲にしてまで自分たちと過ごす鞠莉。スクールアイドルを続ける大義名分を振りかざしながらも本音は恐らく違う鞠莉。
果南とダイヤとの時間と引き換えに鞠莉は多くのものを失っていく、このまま続ければ鞠莉がダメになってしまうかもしれない。
スクールアイドルに誘わなければよかったのではないか?今からでも鞠莉を自由にしてあげられないか?
果南は決意しました。
自分たちが重荷になるなら、無理矢理にでも関係を断ち切って、悪者になってでも鞠莉を留学に送り出して自由にしてあげなければならない。
そして、「東京のイベントで失敗してスクールアイドルが嫌になった」果南による突然のAqours(2年前)の解散と理解しあえないままの別離という結末を果南は選びました。
すべては鞠莉の幸せのために、それが「正しい」のだと信じて。
・再び動き出す時間
しかし、それから2年後、鞠莉は帰ってきてしまいました。
2年前に失ったものを取り戻すために。
鞠莉が帰ってきたのは奇しくも果南の幼馴染の千歌がスクールアイドルを始めたのと同じタイミングでした。鞠莉は「理事長として」千歌の始めたスクールアイドル「Aqours」を応援するとともに、果南とダイヤとスクールアイドルをまた始めようと動き出しました。
結局、留学をしても鞠莉は自由になりませんでした。
むしろ余計に果南とダイヤに縛られてしまいました。
果南が鞠莉を受け入れれば、スクールアイドルを始めれば、また鞠莉は多くのものを犠牲にしてしまいます。
だから果南は鞠莉を拒絶し続けたのです。
辛辣な言葉をかけながら、鞠莉を傷つける態度をとりながら、鞠莉の悲痛な叫びを聞きながら、鞠莉が自由になれるならそれが「正しい」のだと信じて。
しかし、果南の貫こうとした「正しさ」は2年の時を経て打ち砕かれました。
2年前の真実を、鞠莉の幸せを願っていた果南の想いを鞠莉はダイヤから聞かされました。
そして、鞠莉はようやく果南に本音をぶつけることができたのです。
将来よりも留学よりも東京で果南が歌えなくなったことが大事だった。
私が果南を想う気持ちを甘く見ないで、と
・果南の間違い
鞠莉、ダイヤと問いかけから語ってきたので
果南についても一つ問いかけを、
果南はいったい何を間違えたのか?
果南は鞠莉を無理矢理にでも留学に行かせました。それは多くの人が望んでいた正解であり、実際に正しい選択です。あのまま鞠莉がスクールアイドルを続けていてはいけなかったのも間違いないでしょう。
しかし、たとえ歪であったとしても、想いを踏みにじられる悲しみを、
すれ違ったまま留学先で過ごした2年間を、
ましてやそれが鞠莉が望んでいなかった「幸せ」のためのものだと知った怒りを、
なにより「鞠莉の幸せを願っていた果南自身が鞠莉を苦しめていた」ことを、
果たして幸せと呼べるのでしょうか?
留学をしないでスクールアイドルを続けた鞠莉は「正しく」ないので幸せになれないのでしょうか?
鞠莉の幸せとは何だったのでしょうか?
果南は鞠莉に"果南の思い描く"幸せを押し付けてしまっていたのです。
果南の考える幸せが鞠莉の唯一の幸せであり、そこに至る方法もただ一つしかないと思い込んでいたのです。
2年前、果南は「鞠莉は留学すべき」と決めつけていました。
しかし、留学をしないで果南とダイヤと一緒にいるという選択自体は間違いではないはずです。
留学しないことで失う以上のものを得られるならそれもまた正解になるのです。
ラブライバーならば思い当たるはずです。
かつて、同じように留学(=未来)とスクールアイドル(=今)の間で悩み、揺れ動いた少女がいたことを。
©2013 プロジェクトラブライブ!
出典:U-NEXT
そう、ことりです。
ことりの答えは「留学にいかない」ことでした。将来の可能性と引き換えにしてでも価値のある今がある、というのがことりの答えでした。鞠莉とことりでは事情が違うのですが、当時の鞠莉の精神状態を考慮すると危ない選択ではありますが、留学しないことは間違いではないのです。
鞠莉にとって将来よりも大事なものがあったののなら、そこに懸ける鞠莉を支えるのも一つの正解なのです。鞠莉が無理をしないでスクールアイドルを続ける道はゼロではなかったはずです。
そもそも「留学するかしないか」のどちらが鞠莉にとって正解か、どちらが幸せになれる選択かを果南が決めることはできなかったのです。果南はスクールアイドルを続けたまま幸せになれたかもしれない鞠莉の可能性を否定してしまったとも言えます。
・鞠莉の幸せとは何なのか?
果南は鞠莉の幸せを願っていましたが、鞠莉の幸せはたった一つの条件さえ満たしていればどこにいても、何をしていても実現できたのだと思います。
鞠莉にとっての幸せの条件は何か?
私は「大事な人(特に果南とダイヤ)とのつながり」なのだと思います。
鞠莉にとってスクールアイドルが大事だったのは歌やダンスの楽しさやパフォーマンスで観客を楽しませることへのやりがいももちろんあったのでしょうが、何より
果南とダイヤが誘ってくれたし、果南とダイヤと共有できる体験だからです。
鞠莉が浦の星の廃校を阻止しようとするのは浦の星女学院がどこよりも大事な場所で、6話と9話の回想シーンからすると、
果南とダイヤと初めて会ったのが現在の浦の星女学院だからということのようです。
果南とダイヤとつながっているならば鞠莉はそれが大事なものになり、そんな大事なものを守り共に進んでいくことが鞠莉の幸せなのだと思います。
留学してもしなくてもつながりさえ絶たなければ鞠莉にとっての幸せな未来は何通りもあったし、幸せになる方法はいくつもあったのです。
果南も「離れ離れになっても鞠莉のことは忘れない」とは言っていたし、鞠莉の大切なものに気づいていたのかも知れません(鞠莉は果南の言葉の真意に気づかなかったようですが)。
しかし、果南は鞠莉の幸せを決めつけて一つの正解を「正しい」と押し付けてしまいました。
何度も書いていることですが……鞠莉が本音を言うことができれば誤解は避けられました。果南が「正しい」と思い込んだまま間違え続けたのは鞠莉が本当に望んでいるものを隠し続けたからです。
しかし、果南もまた鞠莉の可能性を狭めて鞠莉の本当に望んでいるものの中にある鞠莉自身の幸せを見ようとしなかった。
12話で果南はSaintSnowを「1年の頃の私みたい」と言っていました。
この話ではAqoursが「ゼロからイチへ」という勝ち負けとは別の目標をもつための比較対象としてSaintSnowが「勝つ」ことにこだわっていることが強調されました。SaintSnowにとっては勝つことが正しいのです。一つしかない正解に囚われて視野が狭くなっている状態といえます。
同じように1年の頃の果南には正解が一つしかなかったのです。
正解が一つしか見えなかった果南はそこから外れまいと必死になりました。たとえ嘘をついても嫌われても鞠莉が幸せになってくれるならそれが「正しい」のだと信じました。
その正解以外にも答えはあったのに、答えに向かう方法もいくつもあったのに、一つの正解と解法にこだわって周りが見えなくなってしまいました。
その結果、向かう先を見失い、鞠莉の幸せというゴールに不可欠な果南とダイヤと鞠莉のつながりを果南自ら切ってしまったのです。
果南は「正しい」道を進むことだけに気を取られ、ついには今まで自分がどう進んできたかも、これからどう進めばいいかもわからなくなってしまいました。
ただただ目の前にある「正しい」と思った道を進むことしかできなくなっていました。
伝えきれない想いに心 迷子になっていたのです。
・余談ですが…
鞠莉の本音を知った果南が返した言葉は
「だったら素直にそう言ってよ!」でした。
発言の内容ではなく今まで本音を言ってくれなかったことに怒りました。果南にとっては「鞠莉が本音を言ってくれない」ことが何よりも不満だったのです。
果南は鞠莉の幸せを望んでいました。
しかし、9話の時点ではもう果南自身も何が正しいのかわからなくなっていたのだと思います。
ずっと「鞠莉が何を望んでいるか」「鞠莉の幸せは何か」を考えてきた果南だからこそ、
みんなが望んでいる「正しい」と思ったものを否定し続けた鞠莉が本当に欲しいものを知りたかったのだと思います。
ずっと、大多数の「正しい」を否定する鞠莉の本音を見せてほしかったのだと思います。
だから果南は それまでの何よりも「素直に言ってほしかった」と怒ったのではないでしょうか。
長々とかなまりについて語りましたが、
互いの未熟さを許しあった二人は幸せなハグをしハッピーエンド!めでたしめでたし!
ではなく、その後4話ほど1期は続きます。
・本来の果南が復活
出番がほぼ皆無の序盤、かなまり問題でこれでもかと暴れ回った中盤でしたが、10話以降はやっと本来の果南が見られるようになってきました。
メンバー内でもトップクラスの運動能力とスタミナを遺憾なく発揮し、
グラマラスな体を見せつけてくれたのはもちろん、
みんなを温かく見守るお姉さんっぷりに「ああそういえば果南はこういう子だったなあ」としみじみしたものです。
◯2期に期待すること
・「正しい」ことの落とし穴を伝える
鞠莉との一件で果南は「正しい」と思いこんでしまうことの危険さを知りました。
その経験を活かしてほしいです。鞠莉が曜に対してやっていたように、果南も自分の失敗から学んだことをメンバーの誰かにアドバイスするシーンを見たいです。
・ちゃんと鞠莉を送り出してほしい
2期ではまだそこまで行かないかもしれません。しかし、今までも何度か書きましたが、果南たちは3年生であること、鞠莉はいつまでも果南たちと一緒にいられる立場ではないことを考えると別れについて多かれ少なかれ触れることになるはずです。
今度はちゃんと鞠莉を送り出してほしいです。
・鞠莉以外のメンバーとの関わりも
1期は出番が途中まで少なかったことも手伝ってほぼ鞠莉との絡みで、同じ学年で幼馴染のダイヤとさえ充分な絡みはありませんでした。
「 果南は他のキャラと絡んでこそ生きる」1期開始前の記事で私はそう書きました。2期ではかなまり以外の果南の可能性を見せてもらいたいです。
思う存分「Q.E.D!(証明完了)」したところで
第6回、松浦果南編はこの辺りで終了とさせていただきます。
次回は花丸です。神戸とかアニサマとかありますが、時間を見つけて書いていくつもりなので次回も読んでいただけたら幸いです。
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となっています。
【2期準備記事】黒澤ルビィ〜私たちは彼女に何を求めるのか〜
ラブライブ!サンシャイン‼︎アニメ2期前にAqoursの9人について振り返ってみる企画も今回で5人目、やっと半分です。
今回は…
黒澤姉妹の妹
がんばルビィ⌒°( ・ω・)°⌒を愛し、がんばルビィ⌒°( ・ω・)°⌒に愛された少女
黒澤ルビィです。
書き終わった今だから正直に書きますが
「1期の振り返りと2期に期待すること」
このテーマで書こうと決めた時、一番の難所になると思ったのがルビィでした。
アニメでのルビィの扱い、決して悪くはなかったと思います。各所で批判の対象となっている10話以降の扱いも部分ごとに切り取ってみれば「かわいい」描写はそれなりにありました。
しかし、それをもってルビィの魅力が発揮されていたかと考えた時、ルビィに私は何を求めていたのかを考えた時、
書きにくい、というのか真っ先に浮かびました。
それでもなんとか書き上げたのですが…愚痴っぽくなってしまうのは覚悟した上で読んでいただければと思います。
◯1期を振り返って
・「一緒に」がんばりたい
アニメ開始時のルビィは花丸いわく「究極の人見知り」でスクールアイドルに興味はあっても踏み出すことができない、μ'sでいうところの花陽のようなポジションでした。
とはいえ、ルビィはスクールアイドルになろうとしない理由が花陽とは少し違ったのですが。
それが明らかになったのはルビィの見せ場、第4話『ふたりのキモチ』でした。
少し脱線しますが、第4話放送当時、
花丸がルビィを助けようとするという一視点からだけで4話を見ていた私は
「ルビィ、ずっと花丸ちゃんのこと見てた」
からの展開、ルビィもまた同時進行で花丸を助けようとしていたというラストに見事に騙されました。
『ふたりのキモチ』というサブタイトルだったり、注意深く見ていくとルビィが花丸を気にかけている描写があったり、小道具の雑誌でμ'sの2期5話を持って来ることで互いに助け合うルビィと花丸の関係を暗示していたりと気づける要素はあっただけに、引っかかったのも爽快で、ラブライブ!サンシャイン‼︎の考察ブログを書くことに妙な手応えを感じた回でもあります。
さて、話を戻しますが…
ルビィがスクールアイドルになるのをためらったのは2人の人物が関係していました。
1人目は姉のダイヤです。
昔はスクールアイドルが好きだった姉、しかし、高校生になってスクールアイドルをはじめた(9話の言い方からするとルビィはダイヤがスクールアイドルをはじめたことは知っていたようなので)姉はある日を境に「スクールアイドルを見たくない」と言うようになった。
姉が見たくないものを自分が好きでい続けてよいのか?嫌いにならないといけないのではないか?
ルビィにとっては「ダイヤと一緒に」スクールアイドルが好きでいることが重要で、(ルビィ自身も相当なスクールアイドル好きですが)姉とキモチを共有できるものがスクールアイドルでした。
ダイヤが実は今でもスクールアイドルを好きなのはルビィも知っていたにせよ、少なくともダイヤになんらかの複雑な事情を感じていたのは間違いないはずです。
その複雑な状況がなんであるかはわからないけれど、今のダイヤを置いていって自分がスクールアイドルになるわけにはいかなかった。
もう一人は花丸です。
「花丸と一緒に」スクールアイドルをやることがルビィにとって「やりたいこと」でした。
はじまりが姉と一緒だったルビィにとってスクールアイドルは「キモチの共有」をできる場所で、誰かと一緒に楽しむのがスクールアイドルなのです。
だから当然のように花丸ともスクールアイドルを楽しみたいと思った。
頑張るなら花丸も一緒にいてほしい。スクールアイドルは誰かと一緒に楽しむもので、花丸を置いて自分だけがスクールアイドルになるわけにはいかなかった。だからルビィは一人でスクールアイドルをはじめることをためらったのでした。
明確に語られてはいませんでしたが、自分がスクールアイドルを始めることで花丸がまた一人になってしまうことを心配していた。という見方もできそうです。
スクールアイドルに対して何かを抱えているダイヤを気にして立ち止まり、花丸とスクールアイドルになるために立ち止まり、スクールアイドルに踏み出せなかったルビィでしたが…
その背中を押したのは「自分のキモチを大事にして」という花丸の言葉でした。
花丸の願い通りルビィはスクールアイドル部に入り、スクールアイドルへの一歩を踏み出しました。
しかし、まだルビィのやりたいことは叶っていませんでした。 ルビィにとっては「一緒に」というのが大事なのですから。
ルビィは自分のキモチ=花丸とスクールアイドルをやりたい、を花丸にぶつけ、花丸と一緒にスクールアイドルになることができました。
・メンバーになった後
5話以降はストーリーの主役にはならなかったものの、メンバーに新情報をもたらす花陽ポジションでした。ストーリーの進行上ルビィに焦点が当たらないのも仕方ない…
と思いきや、1期でルビィにとって大事なターニングポイントがもう一つ
・ダイヤの過去を知った
8話〜9話で2年前にダイヤに何があったかをルビィは知りました。
7話で東京に行くルビィにとってダイヤは「頼れるお姉ちゃん」でした。ルビィがスクールアイドルを続けるのは嫌ではないのか?という問いにダイヤは暖かく返し、出発前に励ましの言葉をくれました。
8話では東京から帰ってきて暖かく迎えてくれたダイヤに緊張の糸が切れて泣きつき、そのまま眠ってしまう。
ここまでのダイヤはまさに傷のないダイヤモンドそのものです。少なくともルビィにとっては。
そこから目を覚ましてダイヤの過去を知り、ダイヤもまた不完全な一人の人間なのだと知りました。
さらに9話のダイヤ加入シーンではそれまでとは逆にルビィがダイヤを導くことになりました。一緒にスクールアイドルを好きでいる姉を取り戻す最後の一手はダイヤの本当の姿を知ったルビィ自身が行う、ここはなかなか良い展開だったと思います。
未熟DREAMのダイヤ・ルビィ・花丸担当のパートの歌詞
言葉だけじゃ足りない
そう言葉すら足りない故に
すれ違って
離れてしまったことが
悲しかったの ずっと気になってた
ダイヤについての歌詞ですが
ダイヤがスクールアイドルをやめた理由を「東京のライブがうまくいかなかった」とだけ聞かされ、スクールアイドルへの想いでダイヤとすれ違って離れてしまったルビィにも当てはまるのではないでしょうか。
やっと姉と昔のようにスクールについて語れるようになったルビィ、同学年の善子・花丸と絡みつつダイヤと姉妹ならではのやりとりも見せてくれました。
ただ、正直な意見を書くなら、
姉の過去を知ったことについてその後の話で少しでも焦点を当てるべきだったのでは?と思います。
現に鞠莉は9話のエピソードを11話で生かして活躍しているし、13話の1年生の楽屋シーンでルビィに何か語らせることもできたんじゃないかなと思います。
アニメ1期のルビィに関してはあちこちで言われているようにもったいない扱いになってしまいました。
魅力や良さが伝わりにくく、4話で見せたパワーが回を追うごとに弱くなっていったように感じられます。
ルビィを立ててその回のメインがおろそかになるのは本末転倒ですが、ルビィのメイン回は4話でやっているのでノルマは達成していますが、2期につなぐためにまずは1期終盤で黒澤姉妹の関係の変化を予感させるくらいはあっても良かったのではと思います。
◯2期に期待すること
・ルビィの武器を再確認
1期はルビィをいまいち生かしきれていませんでした。だから2期ではもう一度ルビィの武器を見つめ直してストーリーに組み込んでほしいです。
で、ルビィの武器とはなにかといえば「スクールアイドルへの想い」です。
G'sでのメンバー紹介でも君ここの自己紹介でもルビィはとにかくスクールアイドルについて語り、「スクールアイドルが好き」 というイメージを確固たるものにしました。
サンシャイン‼︎開始当初はまだダイヤがスクールアイドルに興味が無い設定だったので、スクールアイドルに対してメンバーで一番情熱を持っていたのはルビィでした。
G'sではその後、ルビィに「犬が苦手」「衣装担当」といった要素が追加されていっい たのですが
ラブライブ!は媒体ごとに設定が変わる
このルールが無情にもルビィに襲いかかりました。
アニメ以降のラブライブ!サンシャイン‼︎で
花丸と幼馴染といえば?
善子です。
Aqoursで犬が苦手なメンバーといえば?
梨子です。
Aqoursの衣装担当は?
曜です。
初期ルビィに与えられた要素はことごとく他のメンバーに奪われました。アニメがメインコンテンツとなっている現状からするとこれらが公式の設定です。
そんな中、初期から残り続けるルビィの設定が
「スクールアイドルが好き」です。
他の色々なものは取られてもスクールアイドルへの想いだけは残りました。
アニメではダイヤもスクールアイドル好きになったのですが、それでも一人でステップの練習をするシーンがあるのはダイヤではなくルビィです。スクールアイドルへの意思が強調されるシーンがあるのもルビィです。同じスクールアイドル好きであってもストーリーでの重みはルビィの方が格段に上です。
ルビィのスクールアイドルにかける想いを試すようなエピソードを盛り込むことできっとルビィは生き生きとするはずです!
・姉妹回
ダイヤの方でも書きましたが、姉妹回をやってほしいです。メンバーに姉妹がいるというなら姉妹回はもはや義務だと思います。
少し話を戻して、ルビィは1期でダイヤもまた不完全なのだと知りました。
ダイヤが語るまで寝ていたのをわざわざ目を覚まさせたくらいなので8話でルビィがダイヤの過去を知ったことはなんらかの形で関わってくるはずです。(できれば1期終盤で少しでもその辺りの姉妹のやりとりを入れてほしかったですが)
前回のダイヤについての記事でダイヤの課題を「支えられ、託す」ことだと書きました。ダイヤがその課題を達成するためには色々なものを背負ったダイヤを支え、託されるに足る人がいなければなりません。
そして、ダイヤを支え、背負ったものを託されるのは誰か?
生徒会の仕事や次期生徒会長の座、廃校問題はAqoursのメンバーでも良いですが、黒澤家に関するものはルビィに託されることになります。
「スクールアイドルならルビィもお姉ちゃんのライバルになれるかもしれない」と君ここの自己紹介でルビィが言っていたようにAqoursの中では二人が対等になることも、ルビィがダイヤを超えることもありえます。姉との関係を変えるきっかけがAqoursなのです。
もう何度も書いているのですが、ダイヤとルビィはどちらかの物語を進める時に必然的にもう片方がキーパーソンになる関係であってほしいです。
・「がんばルビィ」はここぞという時に
「がんばルビィ」
いいフレーズだと思います。
でも、「がんばルビィ」って言わせておけばいいというものでもないです。
私たちが見たいのは黒澤ルビィであって、「がんばルビィ」という動きではないのです。
まずは黒澤ルビィの物語ありきで考えてほしい。
黒澤ルビィがスクールアイドルとして努力して悩み、そこから何かを得る中に「がんばルビィ」を組み込むならまだしも、特に物語に関わらないでがんばルビィだけさせてルビィを扱ったような気にならないでほしいです。
書きにくかった1期→2期のルビィについてはここで終わりにします。
冒頭からがんばルビィ⌒°( ・ω・)°⌒したわけですが、ルビィの魅力は「がんばルビィ」というフレーズではないです。スクールアイドルへのひたむきな姿勢、姉のダイヤとの関係の変化、それを2期で見せてくれることを祈ります。
次回は果南です。これまでの5人を書きながらあとの4人もなんとなく方向は考えていたのですが、果南はルビィとは違う意味で難しいです。
これまたいつできるかは不明なのですが2期開始までに9人全員終わらせたいです。
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となっています。
【2期準備記事】黒澤ダイヤ〜後悔と後輩が変えたもの〜
ラブライブ!サンシャイン‼︎アニメ2期を前に一人ずつ1期でのストーリーを振り返りつつ2期への期待を書いていく記事、
次回は7月はじめに〜などと言っておきながら気づけば7月も中盤になりました。大丈夫まだ大丈夫アニメ2期には間に合う。
第4回は浦の星女学院の生徒会長にしてスクールアイドル、
黒澤ダイヤです。
◯1期を振り返って
・スクールアイドルは認めない
1話で生徒会長として千歌に立ちはだかったダイヤ。
曜によるとダイヤはスクールアイドルが好きではないらしく、ダイヤにいかにスクールアイドルの素晴らしさを伝えて説得するかがサンシャイン‼︎の物語の鍵になると多くの視聴者は予感した…はずです。
やけにラブライブ!のレギュレーションに詳しかったりしましたが、スクールアイドルを嫌う生徒会長というポジションにかつての絢瀬絵里を重ねた人も多かった…のではないかと思います。
しかし、そんなダイヤのイメージは2話にして崩れ去ることとなります。
千歌の「μ's(ユーズ)」発言によって。
ダイヤさんはめちゃくちゃスクールアイドルが好きでした
特にμ'sに対しては
「スクールアイドルにとっての伝説、聖域、聖典、宇宙にも等しき生命の源」というくらい好きでした。もうこれは信仰といってもいいと思います。
とはいえ、なんとなくわかってしまうのがラブライバーの悲しいところ。
劇場のスクリーンで、東京ドームで、「今が最高!」をするμ'sを見た時、私たちは思ったはずです。
「ああ、やっぱりμ'sってすごいな」と。
想いを同じくする同志が
確かにそこにいました。
さらには
私は断然エリーチカ!生徒会長でスクールアイドル、クールですわあ!
と絵里推しを熱く宣言したり、
お手製の衣装でダンスタ絵里を再現!していたり、かなり重度のラブライバーっぷりが判明していきました。
恐らく輝夜コールとかスノハレオレンジのタイミングとかをものすごい顔で語ってくれるはずです。
アニメから入った人には想像できないかもしれませんが、ダイヤはもともと
「スクールアイドル?私は興味ないですが、勝手にやってくださいな。」
といった感じのキャラだったのでまるっきり正反対とも言える改変でしたね。
そんなこんなで私たちの興味は
「ダイヤさんはスクールアイドルが大好き。では、なぜスクールアイドル活動に反対をするのか?」
へと移りました。
・止められなかった後悔
スクールアイドルが好きなダイヤがスクールアイドル活動に反対するのはなぜか。
それは3年生の過去とともに明らかになっていきました。
かつてダイヤは幼馴染の果南と鞠莉とともにスクールアイドルAqoursを立ち上げ、浦の星女学院を統廃合から救おうとしていました。憧れのμ'sのように。
ダイヤにとってスクールアイドルはまさに夢の舞台。
しかし、行き着いた先は
スクールアイドルを続けるために鞠莉は将来を捨てようとし、
鞠莉の将来を心配した果南は嘘をついてでもスクールアイドルをやめさせようとしたが、
果南の嘘は鞠莉をより一層スクールアイドルに縛り付け、
仲良しだった3人はスクールアイドルをはじめたことでバラバラになってしまいました。
スクールアイドルは素晴らしいものであったはずなのにスクールアイドルが3人の仲を引き裂いてしまった。
「スクールアイドルは素晴らしい」だけで鞠莉の将来も、果南の危うさも、スクールアイドルを続けていく大変さもダイヤには見えていなかったのです。
一時期は「もう見たくない」と思うほどにスクールアイドルはダイヤにとって忌むべき現実の象徴となってしまった。
しかし、それでもスクールアイドルを嫌いにはなれなかった。
実はダイヤは自分から「スクールアイドルが嫌い」とは一回も言っていないのです。(もし、言っていたらすみません)
ただ、憧れや夢といった綺麗なものばかりを追いかけていたかつての自分のような勘違い、スクールアイドルの一面だけを見て素晴らしいとしか思わない勘違いを許すわけにはいかなかった。
「憧れだけではどうにもならない」それがダイヤが後悔から学んだことでした。
だから、スクールアイドルになろうとする人に反対をしていた。反対をしてそれで引き下がるようならそこまでの覚悟。かつての3年生組のようになる前に引き返してスクールアイドルを好きなままでいた方がいい。
・止まらない後輩
千歌に対してもただの憧れでスクールアイドルを目指しているとしかダイヤは思わなかった。だから反対をした。
千歌の場合、μ'sの呼び間違いもあるのでそれこそ勘違いしてスクールアイドルを目指している後輩というイメージが強かったのでしょう。
しかし、千歌は諦めなかった。
ファーストライブでは鞠莉の出した難題を結局クリアできなかったものの、客を集めるために手を尽くし、
少ないながらも集まった客に全力で答えようとしました。
さらに途中アクシデントはあったものの、ダイヤ自身やみとねーの助けで乗り切ったばかりか最後は鞠莉の難題をクリアしてしまった。
困難を知ってそれでも輝こうとする。見てくれる人に最高のパフォーマンスで応えようとする。周りはそれを応援する。
それはダイヤがかつて見たスクールアイドルの素晴らしさでした。
ダイヤもかつては千歌のようにスクールアイドルが好きで、それしか見えていませんでした。しかし、何見えていないからこそ前に進めると信じていた。
かつての自分と同じようにスクールアイドルに憧れる周りも見えない後輩、千歌は止めたにもかかわらずスクールアイドルとして走り出してしまった。
さらに千歌たちのグループ名「Aqours」はかつてダイヤがスクールアイドルをしていた時のグループ名でした。
砂浜にダイヤが書いた文字を千歌はグループ名として選んだのです。
やったねダイヤさん!
そんな千歌に自分と同じ失敗はしてほしくない。ダイヤは生徒会長として千歌たちの新しいAqoursを見守っていきます。
・TOKYOでつながる後悔と後輩
そんな矢先にルビィから聞いたAqoursのTOKYO行き。
この時、ダイヤが鞠莉の意見を気にしていましたが、鞠莉は「みんながよければ理事長として許可を出す」→鞠莉個人としてではなく、理事長としての回答で、しかも責任逃れともとれる答え方をしました。直接会って話しても鞠莉は2年前の失敗の本当の原因がわかっていなかった。
鞠莉は果南が歌えなかったのが原因だと思っていたし、果南もダイヤもそうなるようにしていたので無理もないですが、ダイヤ相手にまで理事長として接して「止めたければ止めればいい」ですからね。
「変わっていませんわね。あの頃と」とダイヤが鞠莉を非難したのも当然です。
過去への後悔と反省が今のダイヤを作ったとも言えるわけで、対する鞠莉は2年前と同じく建前を並べて体裁よく振る舞おうとする。同じく東京で失敗をした二人であったけれどダイヤと鞠莉は真逆のスタンスともいえます。
結局、千歌たちを東京に行かせたダイヤでしたが、東京で千歌たちを待っていたのは厳しい現実でした。
自分には何もないという劣等感からスクールアイドルに救いを求めた千歌は、スクールアイドルもまた何もない自分を実感するだけの場所なのだと思い知らされて東京から帰ってきました。
かつてのダイヤがそうだったように、抱いていた想いがまっすぐだったからこそ、その向こう側にある現実は心を突き刺したのです。
ダイヤは千歌たちに(果南と鞠莉のことについて真実は隠しつつでありましたが)自分もまた現実に打ちのめされたスクールアイドルの先輩であることを告げました。
生徒会長ではなくスクールアイドルの先輩として、千歌たちに接することを決めたのです。
そして、第9話「未熟DREAMER」
真実を千歌たちの前で明かし、今まで果南と鞠莉と千歌たちを見守ってきたダイヤは、
果南と鞠莉の和解を見届け
二年前の後悔から解放されAqoursに加入しました。
10話以降はまあ、2年間ためていたものがシャイニー☆していたので…
良かったね!ダイヤさん!
◯2期に期待すること
・ダイヤは「支えられ、託す」ことが課題
9話でダイヤの抱えていた問題はひと段落したわけですが、2期になったらダイヤはダイヤでなんらかの課題が出るのだと思います。
そこで、ダイヤの課題ってなんだろうと考えると、
なぜ2年後の今になって3年生のいざこざは解決したのか?
というのが切り口になるのではないかと思います。
(メタな話をすると2年前に解決していたらサンシャイン‼︎の話が成立しないんですが…)
スクールアイドルをはじめたことから果南と鞠莉の亀裂は生まれました。だから自分のようにスクールアイドルをはじめようとする人にきつく当たったダイヤですが、
ダイヤの物語を考えると「2年前は解決できなかった事件が今になって解決できた」というのが重要なのだと思います。
というか、2年前にダイヤがすっごい有能でめちゃくちゃ頑張っていればかなまり問題は起きてないんですよね。
2年前、果南も鞠莉も互いを大切に想っていることをダイヤは知っていました。
二人の気持ちを知っているダイヤが間に入って仲裁できれば、留学を断ってケガをしてまでスクールアイドルをする鞠莉を止めることができれば、鞠莉に果南の気持ちを誤解なく伝えていれば、もしくはスクールアイドルを続けることで3人の気持ちをまとめることができれば、あそこまで事態がこじれることはなかった。
とは書いたものの、少なくともそんな能力もエネルギーも当時のダイヤにはなかったというか、そんなのアニメ初期の曜でも無理だろうと思います。
9話冒頭の2年前のAqoursが終わったシーン
そこでもダイヤは何も言うことができませんでした。
果南や鞠莉と話はしたかもしれませんが、二人を止めることができなった。
言葉だけじゃ足りない、どころか言葉すら足りない
そう思っていながらダイヤは見守り続けることしかできなかった。
そうしてダイヤが2年間ずっと気になってたいざこざがアニメ1期でようやく解決しました。
2年前と今の違いはどこか?
3人とも少し大人になって相手の気持ちを考えられるようになったというのもありますが、
一番の違いは後輩の存在です。
ダイヤの状況を変えてきたのは後輩でした。
千歌はもちろん、
ダイヤが真相を話すまでの流れに持って行った梨子、
妹としてスクールアイドルへの意志をダイヤに示して
Aqoursにダイヤが関わらざるをえない状況をつくったのはルビィ、
スクールアイドルになろうとするルビィとダイヤを会わせたのは花丸、
曜や善子も直接ではないけれどダイヤがAqoursと関わるきっかけになりました。
今になってダイヤが動き出せたのは後輩がいたからなんですよね。2年前なら3人だけの問題だったところに後輩たちが入り込んできた。
果南と鞠莉を見守って2年間止まっていたダイヤを力づくで動かしてきたのが千歌たちです。
だから、ダイヤの物語は後輩=自分の後ろについてきていずれは未来を託していく存在、との関係がキーポイントになるのではないかと思います。
1期でも例えば、ダイヤの加入シーンで「生徒会長だからスクールアイドルをやっている時間はない」と言ったダイヤに千歌が「鞠莉さんと、果南ちゃんと、あと6人もいるので」と言っていたり、
11話でダイヤがプール掃除の手配を忘れてAqoursにプール掃除をやってもらったり、ダイヤが仕事をためこんでいるシーンがあったり、責任感から一人で抱え込むダイヤには「支えられ、託す」ことが必要だととれるシーンがあります。
・2期ではどう「支えられて、託す」のか
ダイヤは「支えられて、託す」ことが課題と考えて2期のダイヤ回はこんな風になるのかなというのを2つほど挙げておきます。
①黒澤姉妹回
個人回ではなく姉妹回です。ダイヤが一人でしょいこんでるものは「黒澤家」だったり「姉」だったりでどうやってもルビィと切り離せないです。
2話で2人の掘り下げをやるのが理想ですね。1話目で片方の視点から事件の発端〜途中経過を、2話目でもう片方の視点から解決編をやる。
一部時系列がかぶってて「この時こっちの視点ではこうだったんだ」みたいなのもあるといいです。
②次期生徒会長は誰なのか
生徒会長という立場であり、3年生で卒業するダイヤにとっては後任者の育成も課題となるでしょう。ダイヤの後任となる生徒会長は誰か?
ベタな展開ですがやはり千歌ですかね。
6話や9話で千歌とダイヤが話をしていたあの感じからすると千歌とダイヤの関係は師弟関係というのがぴったりで、なんだかんだダイヤも千歌を認めているところもあって後任者として千歌を選ぶのが想像できてしまいます。
千歌は穂乃果に、ダイヤは絵里に憧れているのでほのえりをなぞる展開もあるかと思います。
もしくはルビィという線も?
こっちはルビィが自ら次期生徒会長になろうとする展開なら熱いです。浦の星の生徒数を考えると1年生が次期生徒会長というのもあり得る話です。
…というところで今回はお開きにします。
アニメ2期前に一人ずつ書いていこうとはじめたこの企画も次回で5人目です。次回はルビィ…がんばルビィ⌒°( ・ω・)°⌒せねば!
この記事内の画像については、個別に表記していないものはすべて
©プロジェクトラブライブ!サンシャイン!!
©2016 プロジェクトラブライブ!サンシャイン!!
出典:U-NEXT
となっています。
【2期準備記事】高海千歌〜「悔しい」情熱でまっすぐに走ろう〜
アニメ2期開始までに間に合わないかもしれないという不安を感じつつも何とか書きあがりました。
1期の振り返りと2期への期待を書いていこうとはじめた企画、3回目の今回は、
ラブライブ!サンシャイン‼︎の物語の発端にしてAqoursのリーダー
高海千歌です。
○1期を振り返って
・憧れとコンプレックス
「μ'sみたいになりたい!」
サンシャイン‼︎の企画開始時点で真っ先に示された千歌のイメージはこの一言につきます。
μ's、もっと突っ込んで言うならその発起人の穂乃果への憧れを原動力に周りを巻き込む女の子。
アニメでの千歌も大筋はそんな感じです。
しかし、アニメの千歌には穂乃果と決定的に違う点がありました。
千歌は「走り続けられない」のです。
何か突拍子もないことを思いつき、周りを巻き込んで走り出すことはできる。しかし、走っていくうちに不安になり、足が止まってしまう。
大丈夫と口では言うものの、穂乃果のように大丈夫に振る舞えない。穂乃果も壁にぶち当たり悩んできましたが、穂乃果には大丈夫を押し通す単純さがあった。穂乃果は「なんとかなる」という漠然とした成功イメージがあるからそこに向かって走ることができた。
しかし、千歌は根本に『普通』「何もできない」というコンプレックスがあるので、失敗をイメージしてしまう。
3話でのファーストライブでも
停電というアクシデントに負けずに、最初で最後のライブをやりきろうと歌い出したものの、
歌えなくなってしまった。
そもそもスクールアイドルをはじめたのも
『普通』の自分でも輝けるのではないか?
からなので千歌は劣等感や無力感が強いんですよね。だからここ一番で自分を疑ってしまう。
そうした劣等感や無力感を抱きながら周りに支えられて成長していくリーダー、穂乃果とは違うリーダーがアニメ千歌です。
・少しずつ見えていく『普通』じゃないもの
ファーストライブを姉の「バカチカ」で立ち直って乗りきった千歌は、なんやかんやで1年生3人を入部させ、統廃合問題の勃発により「学校を廃校から救う」という憧れのμ'sと同じ状況になりました。
まだまだネガテイブ発言はするものの、
地味と思っていた自分たちも全然地味じゃない?何もないと思っていたものにも何かあるのでは?
そういったことを千歌は考えるようになります。
「何もない」のではなく、「何かある」のではないか。そう想いを込めた曲「夢で夜空を照らしたい」を作る頃には千歌は自分の中にも何かあるのではないかと思い始めていました。
千歌がずっと抱えていた「何もない『普通』」な自己像は変わりつつあったのですが…
・突きつけられた「ゼロ」、「悔しい」
「夢で夜空を照らしたい」で知名度が上がったAqoursは東京のスクールアイドルイベントに招待されました。
千歌は地元のみんなの期待を背負って憧れのTOKYOに向かい、Aqoursは今までで一番ともいえるパフォーマンスをしました。
しかし、だからこそ知ってしまった他のグループとの実力差。そして追い討ちをかけたのが、
Aqoursに投票した人は「ゼロ」であり、
ラブライブ!を目指しているなら諦めた方がいいと可能性を「ゼロ」にされ、
馬鹿にしないでと今までの努力も「ゼロ」にされた
全力でやった最高のパフォーマンスが「ゼロ」であった。
気落ちするメンバーを千歌はリーダーとして
「私たちは最高のライブをやった」「胸を張っていい」と励ましました。
その言葉がごまかしであることは千歌自身もわかっていましたが、リーダーとしてマイナスな言葉を言うわけにはいかなかった。
でも、沼津に帰ってきて期待に応えられなかったことを言えず、泣きじゃくるルビィの姿を見て、どうしたらいいかを考えて、
千歌の言いたかった言葉は「悔しい」でした。
あれだけみんなで頑張ってきたのにゼロなんて悔しい。全力でやったことをここで終わりにしたくない。
何もないと諦めてきた千歌は上手くいかないことがあっても自分が『普通』だからと片付けてきた。たとえ悔しいことがあったとしても胸の奥にしまってきたのではないでしょうか。
やっと気がついた情熱
叶えたい夢に出会えて良かったねって呟いたよ
夢で夜空を照らしたいの歌詞ですが
「悔しい」の一言は千歌にとってスクールアイドルが大事なものになったことの証明でした。
そして、ゼロのままで終わらないために千歌たちはAqoursの再スタートを決めました。
・Aqoursのリーダーとして「ゼロからイチへ」
TOKYOでの挫折を乗り越えた千歌はその後、かつてスクールアイドルをしていた3年生組の関係修復に一役買ったり、梨子をリベンジの舞台に送り出したり、友情をヨーソローしたりしていきます。
しかし、依然としてもやもやしていたのが
「どうすればμ'sみたいになれるのか」でした。
そうして再びTOKYOへと向かうのですが、
6人だったAqoursは9人になり、
あの時のゼロはAqoursの新しいスタートになり、
梨子はピアノコンクールでのリベンジを果たしたことで音ノ木坂に向き合えるようになっていました。
そして、音ノ木坂でμ'sは自分たちを思い出させるものは何も残していかなかったことを知りました。
ものはなくても気持ちがつながっていればそれでいいと。
μ'sを終わりにしてもスクールアイドルは広がっていく、それが穂乃果たちの願ったスクールアイドルの未来です。
スクールアイドル自体の力を信じているから、憧れという形であってもμ'sを目指して後世のスクールアイドルに頑張ってほしくなかった。
μ'sが廃校を阻止してラブライブ!に優勝したという功績ではなく、全力で最後まで駆け抜けた想いを伝えたかった。
言葉でそう言われたわけではないですが、μ'sは何も残さなかったことを知り、千歌は自分なりの答えを出しました。
どこまでも自由に自分たちの夢とみんなの想いを胸にまっすぐに進む、だからμ'sは輝いていたのだ。だから自分たちも自由にまっすぐに進もう、と。
沼津に帰る途中で寄ったある浜辺で、千歌はμ'sの後を追うAqoursのリーダーではなく、「ゼロからイチ」になろうとするAqoursのリーダーになることを決めました。
それは千歌たちAqoursが自分たちで決めたことであり、μ'sが伝えたかった想いはAqoursに受け継がれました。
©2013 プロジェクトラブライブ!
奇しくもそこはμ'sが自分たちでμ'sを終わりにすることを決めた場所であり、その話のサブタイトルも「私たちが決めたこと」でした。
私でいいんですよね
仲間だけを見て、目の前の景色を見て、まっすぐに走る
それがμ'sなんですよね
それが輝くことなんですよね
だから私は私の景色を見つけます
あなたの背中ではなく、自分だけの景色を探して走ります
みんなと一緒に、いつか、いつか!
これは穂乃果に向けた千歌のセリフですが、メタな話をすれば穂乃果役の新田恵海さんに向けた伊波杏樹さんの言葉でもあると思います。
まだまだネガテイブなところはある、でも、自分がリーダーでいいのだと思えた。たとえゼロでもイチになればいいと思えた。
1クールをかけてようやく千歌はAqoursのリーダーになれました。
○2期に期待すること
・ゼロからイチの発展
ゼロからイチへ、今やサンシャイン‼︎における決まり文句になっています。
これは千歌というよりもラブライブ!サンシャイン‼︎のストーリー全体に関わる話ですが、
2期以降はどのように「ゼロからイチ」を目指すのでしょうか。
1期での最終到達点は「μ'sの背中は追わずに自分たちの輝きを目指す」「起こること全てを受け入れ全力で楽しもう」でした。
イチヘの意志は持ったもののまだまだゼロです。イチヘの意志を持ったなら完全なゼロではないと見ることもできますが。
「ゼロからイチヘ」の表すものもどうとでもとれてしまいます。それがいいところでもありますが。2期開始からしばらくは学校説明会の参加者という具体的な「ゼロからイチヘ」でストーリーが展開するとしてそこから先はどんなゼロからイチを目指すのか。
イチになったかと思いきや新たなゼロの出現、ずっとゼロからイチを目指しつづけるが真にイチになったのは最後の最後、とかでしょうか。
・普通コンプレックスと曜
1期では千歌の普通コンプレックスはいくらか解消されましたが、まだまだ解決には至っていないです。
まずは千歌の普通コンプレックスがどこから来ているか?
1期で暗に示されていますが、いつも輝いて見てる誰かがそばにいたことが千歌の普通コンプレックスを加速させてきました。
そう、
渡辺曜です。
たいていのことは上手くこなせて、人当たりも良く、周りから評価され、将来の夢もしっかりある。
Aqoursの結成では真っ先に千歌に協力し、衣装担当を引き受けたばかりかメンバーが揃うまではダンスの指導をしている描写もありました。
まさに「なんでもできる曜ちゃん」です。そんな曜が隣にいて自分にできないことをやってのける。千歌の普通コンプレックスは曜の存在による影響が大きいです。
ただ、この件は曜が悪いのかというとそうでもない。曜は自分にできることを全力でやったに過ぎないです。
曜は曜で自分がなんでもできる(と思われてしまう)ことに悩んでいて、周りに嫌な思いをさせているかもしれないことを気にしていました。
千歌の普通コンプレックスの原因を曜との関係に求めるなら、それは「なんでもできる曜ちゃん」「なんにもできない私」という思い込みです。
曜もまた千歌のことをすごいと思っているのに千歌はそれに気づかない。
1期11話「友情ヨーソロー」では曜が千歌に何かを伝えることなく話が終わりましたが、それだけに曜と千歌の関係は2期でちゃんとやってほしいです。
・普通の人が輝こうとするのがスクールアイドル
8話でダイヤが言っていたようにラブライブ!サンシャイン‼︎でのスクールアイドルはハイレベルなパフォーマンスをすることに意味を見出す実力主義の世界のものとなっています。
しかし、千歌は「普通のみんなが輝こうとする」ことにスクールアイドルの意味を見出しました。実力主義となってしまったスクールアイドル、しかし本来のスクールアイドルはどうであったのか。
μ'sもA-RISEもスクールアイドルが限られた特別な人のものだとは思っていなかったはずです。千歌の考えるスクールアイドル像が実力主義のスクールアイドル界を変えていく。そんな展開もありだと思います。
というところでアニメ2期前記事の第3回高海千歌編は終了です。
次回はダイヤさんです。7月はじめにはなんとかしたい!
この記事内の画像については、個別に表記していないものはすべて
©プロジェクトラブライブ!サンシャイン!!
©2016 プロジェクトラブライブ!サンシャイン!!
出典:U-NEXT
となっています。
【2期準備記事】小原鞠莉〜強がりお嬢様がのぞんだ宝物〜
ラブライブ!サンシャイン‼︎アニメ2期前記事、第2回です。
1期の開始前にAqours一人ずつについて書いていったように、
◯1期を振りかえっての感想
◯2期に期待すること
を書いていこうといきます。
第2回はこの人、
ホテルオハラを経営する小原家ののご令嬢にして浦の星女学院の若き理事長
マリーこと小原鞠莉です。
○1期を振り返って
・紫は孤独と二面性の色
1期開始前の記事
【アニメ前考察】小原鞠莉 〜「小原家」のシャイニー姉さん〜 - 音ノ木坂&浦の星 非公式研究室
ではイメージカラー紫ということで紫の持つイメージのうち「孤独」と「二面性」から鞠莉について語りました。
では、実際アニメ1期ではどうだったのか?
・孤独から救われたいがための「孤独」
アニメ鞠莉には孤独から救ってくれる大事な人がいました。
というのも、アニメでは鞠莉に(というよりは3年生に)ある設定が追加されました。
果南・鞠莉・ダイヤの3年生組は幼い頃からの友達であり、
3人でスクールアイドル「Aqours」として浦の星を廃校の危機から救おうとしたものの、
互いに相手を大事に想いながらも、その想いが交わることなく2年の月日が経ってしまっていました。
これは本当にいい改変だったと思います。
アニメ開始前に私が心配していたのは、小原家の令嬢であり、内浦の外から来た鞠莉が「外の人間」として居場所を無くしてしまうことでした。
それこそAqoursに加入しても小原家であることが鞠莉を孤独にしてしまうのではないかと。
しかし、この改変によって鞠莉は「小原家」でありながら、「果南とダイヤの幼馴染」になりました。
6話で
幼い頃の果南とダイヤとの思い出を胸に廃校阻止を語り、
8話で
果南とダイヤとの時間を宝物とまで言った。
鞠莉は孤独ではない自分を見つけていました。鞠莉はちゃんと大事な人と出会い、大事なものを育んでいたのです。
とはいえ、物語の中盤までの鞠莉は果南とダイヤとのわだかまりで"一人で頑張っている"状態でした。
「浦の星を守るため」「千歌たちを成長させるため」理事長という立場からAqoursに接していた鞠莉。
強引なやり方はダイヤと果南から反感を買い、本当はただもう一度果南とダイヤと一緒にスクールアイドルをやりたかっただけのはずが、どんどん果南とダイヤが遠ざかっていく。
孤独でない場所をもう一度手に入れたいという想いが鞠莉を「孤独」にさせていました。
・「二面性」
「二面性」についてはもはや言うまでもないでしょう。普段はふざけて怪しい外国人みたいな話し方をしているのに、果南とダイヤのことになると素の表情が出てしまう。
二面性の描き方もなかなかグッと来ました。
物語の中盤、7話くらいまでは表の鞠莉、自信家で若くして理事長を務め、千歌たちを翻弄し、野望を実現しようとする食わせ物の鞠莉がメインでした。ちょこちょこ気になる言動はありましたが
鞠莉はこんな強い子なんですよ、という部分が強調されました。
しかし、8話で千歌たちの帰還とともに物語の焦点が3年生組の過去に移ると、その奥にいた本当の鞠莉が顔を出します
鞠莉は表の強さとは裏腹に臆病で、むしろ弱さを隠そうとキャラを作り「本当の自分」も「本当の気持ち」も見せないようにしたのが中盤までの鞠莉だったのです。
時には非情な振る舞いをしていたその裏には、「大好きな果南とダイヤとまた一緒にいたい」というとてつもなく大きな想いがありました。
若くして理事長についた有能な小原家のご令嬢は、幼馴染とのことになると周りが見えなくなるほどに取り乱してしまう普通の女の子でした。
表向きの強さとその奥の弱さ、執着しないフランクなキャラを演じながら実は執着心こそが原動力になっている。「二面性」はアニメの鞠莉のキーワードと言ってもいいと思います。
1期では鞠莉と果南のドラマも描かれ、「かなまり」はラブライブ!サンシャイン‼︎の大手カップリングとなりました。
・果南とのすれ違い
ここでちょっとした問いを、
果南とのすれ違いの原因はなんだったのか?
鞠莉に落ち度があるとしたらそれはどこか?
果南にもダイヤにもそれぞれ語らなければいけないところはありますが、ここでは鞠莉についての話とします。
人によって細かい違いはあると思いますが、だいたい同じ答えになるはずです。
一言でいうなら、
鞠莉は自分の弱さも気持ちも徹底的に隠してしまったんだと思います。
「果南とダイヤと一緒にいたい」という願いを言えば果南とダイヤへの依存を認めることになる。だから自分の口からは言わない。
留学を断るにしても、「学校のため」といういかにもヒーローっぽい理由を掲げて強い鞠莉を押し通す。将来の可能性を投げ打ってまで。
さらに怪我の痛みを我慢して危ないステージに臨む。そのステージで失敗した「果南のリベンジのために」スクールアイドルを続けようとする。
鞠莉の育った環境が鞠莉にそうした強さを求めたのだとしたらある意味仕方のないことなのかもしれません。
本音を言うためには自分の本心に向き合う必要があり、自分の弱さを表向きの強さでごまかす鞠莉にとっては相当な覚悟が必要です。言わなかったのではなく、言えなかったのだと思います。それに「学校のため」「果南のため」というのもまるっきり嘘でもないのでしょう。
一緒にいたいというのは果南もダイヤも同じだし、果南もダイヤも鞠莉の弱さと本音はなんとなくわかっていただろうし、鞠莉が強がってごまかしていても3人は互いにわかりあえていたのだと思います。
しかし、鞠莉は輝かしい将来の約束された小原家のご令嬢。そんな鞠莉が周りの期待に背いて将来を捨ててまでスクールアイドルをしている。
鞠莉をそうさせたのはスクールアイドルに誘った果南とダイヤであり、「果南とダイヤが誘ってくれた」「果南とダイヤと一緒にいたい」ことが鞠莉にとってスクールアイドルを続ける理由になっている
だから果南は鞠莉に「離れ離れになっても忘れない」と伝えたのではないでしょうか。それは果南なりの気遣いで、留学するつもりでもスクールアイドルを続けるつもりでもその先は鞠莉自身の意志で決めたはずだった。
しかし、鞠莉は「浦の星を救うため」「果南のリベンジのため」「負けられない」と言いながら、果南とダイヤには言わなくても本心をわかってほしいと願うばかりで、自分の弱い部分も本音も見せようとはしなかった。
だから鞠莉に果南とダイヤは突きつけたのではないでしょうか? (以下、多少の妄想入ります)
「学校のため」?
周りの人たちのこと、浦の星のことを考えるなら鞠莉がすべきことは留学のはずだ。
「果南のリベンジのため」?
果南がリベンジを諦めるなら鞠莉だって続ける理由はないはずだ。
「負けられない」?
そんな強さを振りかざして隠そうとしてる本当の理由を私たちは知っている。
将来の可能性と引き換えにしてもしがみつこうとしている気持ちを知っている。
それを伝えることから、自分の本音と向き合うことから逃げるなら、
「もう続けても意味がない」と。
このシーン、もしかしたらここで鞠莉が本当の気持ちを果南とダイヤに言っていればまだやり直すことはできたのではないか?
そう思わずにはいられません。
「自分の想い」から逃げて、大好きな友達とすれ違ったまま留学した鞠莉は2年の月日を経て帰ってくるわけですが、そこでもまた同じように自分の弱さから逃げて強い自分を演じようとした。
だから果南もダイヤも鞠莉とやり直すつもりはなかったわけですが、
千歌がダイヤの心を動かし(これについてはダイヤの記事で書きます)、ダイヤが鞠莉に果南の想いを伝えたことで2年かかりましたが
鞠莉は果南とぶつかり合うことができました。
・Aqoursで出会った「かつての自分」
そしてかなまりワールドからのハグを経て鞠莉はAqoursの一員となったわけですが、そこで鞠莉はかつての自分と同じく弱さを見せられない状況になっているメンバーを見つけます。
そう、
曜ちゃんです。
曜の場合はあまりにも器用で周りとうまくやるために本音を言えなくなる、周りが曜はなんでもできると思うから弱さを気づいてもらえない、なので鞠莉とまったく同じではないです。
しかし、本音をぶつけることも、弱い自分を見せることもできずに大事なものを失った鞠莉は曜にかつての自分を重ねました。
だから曜が千歌のために、梨子のためにと自分を出せなくなっていることに気づいたのです。曜の中の弱い部分に触れようと思いたち、
話を聞くことで自分の本心と向き合わせ、たとえ弱さを知られることになっても自分の本音を伝えることの大切さを伝えました。
11話では曜が千歌に想いを伝えることはなく、梨子との電話や曜の異変に気づいていた千歌が曜を救ったわけですが、鞠莉との会話がなかったら梨子や千歌が何を言っていたとしても曜は周りのために自分を押し殺し続けたのかもしれません。
かつての過ちが鞠莉を突き動かしたのだとしたら2年間は無駄ではなかったのだと思います。
・「ずっと二人が待っててくれたから諦めずにこられた」
13話での鞠莉のセリフです。
留学中も浦の星に戻ってきてからもとけなかったわだかまり、それでも果南とダイヤが「待っていてくれた」ことを鞠莉は知った。
鞠莉と同じように2年前にAqoursが終わった日を忘れずに、2年前の鞠莉が言えなかった言葉を待っていてくれた。
2年前の鞠莉に言いたかった言葉を言う日を待っていてくれた。
鞠莉にとって果南とダイヤは小原家の外に連れ出してくれた存在であり、だから遠く離れた2年間ずっと2人が待っていたことが鞠莉を動かした。そんな1期の締めくくりにふさわしいセリフです。
○ 2期に期待すること
・将来どうする?問題
将来なんか今はどうでもいい、と鞠莉は言いましたが、3年生である以上は卒業したらどうするかの話は避けられないです。とはいえ、2期で卒業までいくとは限らないのでまだ将来については語られないかもしれないです。μ'sのように卒業後の進路は触れない可能性もあります。
もし、卒業後の進路を問題にするとしたら地元に留まるであろう果南やダイヤと違って鞠莉は将来ずっと内浦にいるわけではなさそうなんですよね。
理事長続投もありえますが、理事長になるにあたって小原家の力を借りているので小原家の裁量ひとつで鞠莉は理事長を続けられなくなるという。
鞠莉は果南とダイヤといつまでも一緒にいられるわけではない、そこは是非とも描いてほしいです。
・鞠莉のわがままと小原家
鞠莉の留学が9話で先生から言われていたものなら、卒業したら海外の大学に推薦入学というのが想定されていたはずです。にもかかわらず鞠莉は浦の星に戻ってきてしまった。
そもそも鞠莉は正式に留学を終わらせて帰ってきたのか?
というか、鞠莉は小原家のご令嬢で留学や転校の話もあるくらいなので浦の星に通うのがすでに小原家の色々な思惑に反しての行為ではないかと思います。
そんな鞠莉のわがままを小原家は許すのか?
2期では鞠莉のやりたいこと、小原家のやらせたいことの対立も描いてほしいです。
・曜の本心を聞いた数少ない人物
曜のところでも書きますが、2期では曜と千歌のすれ違いがキーになるのではないかと思います。1期11話で決着にするには惜しい要素がまだあるので。
そこで重要なのが曜の弱い部分に触れた鞠莉です。3年生の問題の突破口となったのは千歌の介入だったように、鞠莉の介入が2年生の問題の突破口になるのではないでしょうか。
アニメ2期前の第2回、小原鞠莉編はこの辺りで。鞠莉については1期記事でずいぶんと厳しいことを書いてしまったこともありました。
それだけ思い入れの深いキャラでもあります。
次回は千歌です。これまた語ることが多くなりそうです。
この記事内の画像については、個別に表記していないものはすべて
©プロジェクトラブライブ!サンシャイン!!
©2016 プロジェクトラブライブ!サンシャイン!!
出典:U-NEXT
となっています。
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※6/13追記、現在は1話「輝きたい‼︎」が無料、2話以降有料での配信となっています。