【2期準備記事】松浦果南〜正解はひとつ!じゃない‼︎〜
Aqours2ndライブツアー…
ついにはじまりました。私は名古屋1日目LV、2日目はチケットなしでしたが、それでも
オラすっげえワクワクしたぞ
って感じでした。感想を書くと果てしなくなりそうなので一言で書くと
今、全力で駆け抜けよう
という3時間でした。
短いながらもアニメ2期のPVも公開されましたね。アニメ2期に向けて俄然モチベーションが高まりました。
そんなこんなで一人ずつ1期を振り返りつつ、2期への期待を語るこの企画もついに6人目です。
※ちなみに今回のタイトルはたまたまこうなっただけであり、実在するアニメ・ユニット・ヨコハマいちの名探偵とはあまり関係はありません。「おはよーおはよー」とか「問・題・解・決!」とかしないのであしからず。
今回は第2回センター投票の王者
やんわりとした独特なテンポのツッコミとボケとか、グラーマラスなボディとか、親友への熱い思いとか、千歌たちを温かく見守るおねえちゃん要素とか
なんか色々な魅力で善子から1位をかっさらっていった
松浦果南ちゃんです。
※紹介に私怨が混じっているのは気のせいです。
ルビィのところで「ルビィは難関だ」と書いたのですが、1期を振り返るという今回の企画では果南もまた鬼門でした。
というのも、果南はこと1期に関してはほぼほぼ鞠莉との絡みになるので…
鞠莉のことを書くと妙なスイッチが入る
といういつもの現象が起こります。
果南の記事なのにほぼ鞠莉のことしか書いてないというなんだかわからない記事ができるわけですね。
ちなみに、私はリトルデーモンです。
鞠莉は好きですがそれ以上に善子が好きです。ただ鞠莉のことになると異様に筆が乗るだけです。
◯1期を振り返って
・4分57秒
以前、
【調査】7話までで果南登場シーンはどのくらいあるのか? - 音ノ木坂&浦の星 非公式研究室
こちらの記事にて
7話までで果南が登場している(物語に関わっている)時間を集計したのですが、
その結果、7話までの果南の登場シーンは5分にも満たないことが発覚しました。
なお、この集計は
・果南が一部分でも画面に映っているor果南の声がしているシーンを「果南の登場シーン」とする
・1秒未満は四捨五入する(なるべく切り上げ寄りで判断)
・登場シーンの間が10秒以内、かつ同一の場面内の場合は他のキャラのセリフや動きによってやむなく果南が映せなかったと考えて継続して登場していたとみなす
という基準での集計なので実際はもっと少ないです。
全13話の中で7話まで特にこれといった出番もなかった果南。
ダイヤや鞠莉はそれなりに物語に関わっていた一方で果南はというと
1話で「スクールアイドル」という単語に反応したり、
3話のファーストライブでは体育館の外で何やら複雑な面持ちだったり、
鞠莉に対してはまるで別れた恋人に対してのような冷たい態度を取る一方で、
千歌たちがスクールアイドルをしているのを応援するようなそぶりも見せ、
スクールアイドルに対してどう思っているのか?鞠莉に対して突き放すような態度をとるのはなぜか?とんでもないトラウマを抱えているのではないか?
などなど情報の少なさからいくつもの疑問と憶測が飛び交い、私たちを沸き立たせてくれました。
なお、当時の記事で私も予想めいたものを書きましたが何やらこっぱすがしいことを語った挙句、見事に外しました。
というより、あれを当てられた人はいるのか?というくらいの情報量の少なさでよく書く気になったものです。
謎に包まれた果南の真意が明らかになったのは放送開始から2ヶ月が経過した第9話『未熟DREAMER』でした。
・すべては鞠莉のためだった
もうこの一言で説明がついてしまいます。
はい、かなまりおいしくいただきました。
9話を語る前にまずは8話にて明かされた3年生の過去から
2年前、果南は浦の星を廃校から救うためにスクールアイドルを始めようと思い立ちました。
スクールアイドルにただならぬ愛情をそそぐダイヤと一緒になって鞠莉を仲間に引き入れ、幼馴染3人によるスクールアイドル「Aqours」は活動をはじめました。
鞠莉は初めこそスクールアイドルになるのを拒否し、半ば無理矢理に加入させられましたが、
いつしか3人でスクールアイドルをすることを楽しいと感じるようになっていました。
そして、9話で明かされたさらなる真実…
3人でのスクールアイドル活動を続けていくうち、果南は思い知ることになります。
鞠莉はあの小原家のご令嬢、多くの人の期待と輝かしい未来を背負っているのです。
やらなければならないこともたくさんあります。
だから鞠莉にとってスクールアイドルをするということはそれ以外の色々な将来の可能性を犠牲にすることに他ならなかったのです。
鞠莉は輝かしい将来を投げ打ってでも3人でスクールアイドルを続けようとしました。
しかし、果南は鞠莉にそんな無理をしてほしくはなかったのです。鞠莉には幸せになってほしかったのです。
一緒にいる楽しい今よりも、離れ離れになってでも掴む将来を鞠莉には選んでほしかったのです。
それが鞠莉にとっての幸せになると果南は信じていました。
「離れ離れになっても鞠莉のことは忘れない」
と果南は鞠莉を送り出すために想いを伝えました。
しかし、そんな想いに鞠莉が気づくことはなく、鞠莉は浦の星でスクールアイドルを続けます。
「学校を廃校から救うため」ケガをしてでもステージに立とうとし、果南が東京のイベントで挫折してからは「果南のリベンジのため」にさらにスクールアイドルにのめり込みました。
でも、それはとても歪な行為です。
他にやるべきことも、手に入るものもあるのにそれを犠牲にしてまで自分たちと過ごす鞠莉。スクールアイドルを続ける大義名分を振りかざしながらも本音は恐らく違う鞠莉。
果南とダイヤとの時間と引き換えに鞠莉は多くのものを失っていく、このまま続ければ鞠莉がダメになってしまうかもしれない。
スクールアイドルに誘わなければよかったのではないか?今からでも鞠莉を自由にしてあげられないか?
果南は決意しました。
自分たちが重荷になるなら、無理矢理にでも関係を断ち切って、悪者になってでも鞠莉を留学に送り出して自由にしてあげなければならない。
そして、「東京のイベントで失敗してスクールアイドルが嫌になった」果南による突然のAqours(2年前)の解散と理解しあえないままの別離という結末を果南は選びました。
すべては鞠莉の幸せのために、それが「正しい」のだと信じて。
・再び動き出す時間
しかし、それから2年後、鞠莉は帰ってきてしまいました。
2年前に失ったものを取り戻すために。
鞠莉が帰ってきたのは奇しくも果南の幼馴染の千歌がスクールアイドルを始めたのと同じタイミングでした。鞠莉は「理事長として」千歌の始めたスクールアイドル「Aqours」を応援するとともに、果南とダイヤとスクールアイドルをまた始めようと動き出しました。
結局、留学をしても鞠莉は自由になりませんでした。
むしろ余計に果南とダイヤに縛られてしまいました。
果南が鞠莉を受け入れれば、スクールアイドルを始めれば、また鞠莉は多くのものを犠牲にしてしまいます。
だから果南は鞠莉を拒絶し続けたのです。
辛辣な言葉をかけながら、鞠莉を傷つける態度をとりながら、鞠莉の悲痛な叫びを聞きながら、鞠莉が自由になれるならそれが「正しい」のだと信じて。
しかし、果南の貫こうとした「正しさ」は2年の時を経て打ち砕かれました。
2年前の真実を、鞠莉の幸せを願っていた果南の想いを鞠莉はダイヤから聞かされました。
そして、鞠莉はようやく果南に本音をぶつけることができたのです。
将来よりも留学よりも東京で果南が歌えなくなったことが大事だった。
私が果南を想う気持ちを甘く見ないで、と
・果南の間違い
鞠莉、ダイヤと問いかけから語ってきたので
果南についても一つ問いかけを、
果南はいったい何を間違えたのか?
果南は鞠莉を無理矢理にでも留学に行かせました。それは多くの人が望んでいた正解であり、実際に正しい選択です。あのまま鞠莉がスクールアイドルを続けていてはいけなかったのも間違いないでしょう。
しかし、たとえ歪であったとしても、想いを踏みにじられる悲しみを、
すれ違ったまま留学先で過ごした2年間を、
ましてやそれが鞠莉が望んでいなかった「幸せ」のためのものだと知った怒りを、
なにより「鞠莉の幸せを願っていた果南自身が鞠莉を苦しめていた」ことを、
果たして幸せと呼べるのでしょうか?
留学をしないでスクールアイドルを続けた鞠莉は「正しく」ないので幸せになれないのでしょうか?
鞠莉の幸せとは何だったのでしょうか?
果南は鞠莉に"果南の思い描く"幸せを押し付けてしまっていたのです。
果南の考える幸せが鞠莉の唯一の幸せであり、そこに至る方法もただ一つしかないと思い込んでいたのです。
2年前、果南は「鞠莉は留学すべき」と決めつけていました。
しかし、留学をしないで果南とダイヤと一緒にいるという選択自体は間違いではないはずです。
留学しないことで失う以上のものを得られるならそれもまた正解になるのです。
ラブライバーならば思い当たるはずです。
かつて、同じように留学(=未来)とスクールアイドル(=今)の間で悩み、揺れ動いた少女がいたことを。
©2013 プロジェクトラブライブ!
出典:U-NEXT
そう、ことりです。
ことりの答えは「留学にいかない」ことでした。将来の可能性と引き換えにしてでも価値のある今がある、というのがことりの答えでした。鞠莉とことりでは事情が違うのですが、当時の鞠莉の精神状態を考慮すると危ない選択ではありますが、留学しないことは間違いではないのです。
鞠莉にとって将来よりも大事なものがあったののなら、そこに懸ける鞠莉を支えるのも一つの正解なのです。鞠莉が無理をしないでスクールアイドルを続ける道はゼロではなかったはずです。
そもそも「留学するかしないか」のどちらが鞠莉にとって正解か、どちらが幸せになれる選択かを果南が決めることはできなかったのです。果南はスクールアイドルを続けたまま幸せになれたかもしれない鞠莉の可能性を否定してしまったとも言えます。
・鞠莉の幸せとは何なのか?
果南は鞠莉の幸せを願っていましたが、鞠莉の幸せはたった一つの条件さえ満たしていればどこにいても、何をしていても実現できたのだと思います。
鞠莉にとっての幸せの条件は何か?
私は「大事な人(特に果南とダイヤ)とのつながり」なのだと思います。
鞠莉にとってスクールアイドルが大事だったのは歌やダンスの楽しさやパフォーマンスで観客を楽しませることへのやりがいももちろんあったのでしょうが、何より
果南とダイヤが誘ってくれたし、果南とダイヤと共有できる体験だからです。
鞠莉が浦の星の廃校を阻止しようとするのは浦の星女学院がどこよりも大事な場所で、6話と9話の回想シーンからすると、
果南とダイヤと初めて会ったのが現在の浦の星女学院だからということのようです。
果南とダイヤとつながっているならば鞠莉はそれが大事なものになり、そんな大事なものを守り共に進んでいくことが鞠莉の幸せなのだと思います。
留学してもしなくてもつながりさえ絶たなければ鞠莉にとっての幸せな未来は何通りもあったし、幸せになる方法はいくつもあったのです。
果南も「離れ離れになっても鞠莉のことは忘れない」とは言っていたし、鞠莉の大切なものに気づいていたのかも知れません(鞠莉は果南の言葉の真意に気づかなかったようですが)。
しかし、果南は鞠莉の幸せを決めつけて一つの正解を「正しい」と押し付けてしまいました。
何度も書いていることですが……鞠莉が本音を言うことができれば誤解は避けられました。果南が「正しい」と思い込んだまま間違え続けたのは鞠莉が本当に望んでいるものを隠し続けたからです。
しかし、果南もまた鞠莉の可能性を狭めて鞠莉の本当に望んでいるものの中にある鞠莉自身の幸せを見ようとしなかった。
12話で果南はSaintSnowを「1年の頃の私みたい」と言っていました。
この話ではAqoursが「ゼロからイチへ」という勝ち負けとは別の目標をもつための比較対象としてSaintSnowが「勝つ」ことにこだわっていることが強調されました。SaintSnowにとっては勝つことが正しいのです。一つしかない正解に囚われて視野が狭くなっている状態といえます。
同じように1年の頃の果南には正解が一つしかなかったのです。
正解が一つしか見えなかった果南はそこから外れまいと必死になりました。たとえ嘘をついても嫌われても鞠莉が幸せになってくれるならそれが「正しい」のだと信じました。
その正解以外にも答えはあったのに、答えに向かう方法もいくつもあったのに、一つの正解と解法にこだわって周りが見えなくなってしまいました。
その結果、向かう先を見失い、鞠莉の幸せというゴールに不可欠な果南とダイヤと鞠莉のつながりを果南自ら切ってしまったのです。
果南は「正しい」道を進むことだけに気を取られ、ついには今まで自分がどう進んできたかも、これからどう進めばいいかもわからなくなってしまいました。
ただただ目の前にある「正しい」と思った道を進むことしかできなくなっていました。
伝えきれない想いに心 迷子になっていたのです。
・余談ですが…
鞠莉の本音を知った果南が返した言葉は
「だったら素直にそう言ってよ!」でした。
発言の内容ではなく今まで本音を言ってくれなかったことに怒りました。果南にとっては「鞠莉が本音を言ってくれない」ことが何よりも不満だったのです。
果南は鞠莉の幸せを望んでいました。
しかし、9話の時点ではもう果南自身も何が正しいのかわからなくなっていたのだと思います。
ずっと「鞠莉が何を望んでいるか」「鞠莉の幸せは何か」を考えてきた果南だからこそ、
みんなが望んでいる「正しい」と思ったものを否定し続けた鞠莉が本当に欲しいものを知りたかったのだと思います。
ずっと、大多数の「正しい」を否定する鞠莉の本音を見せてほしかったのだと思います。
だから果南は それまでの何よりも「素直に言ってほしかった」と怒ったのではないでしょうか。
長々とかなまりについて語りましたが、
互いの未熟さを許しあった二人は幸せなハグをしハッピーエンド!めでたしめでたし!
ではなく、その後4話ほど1期は続きます。
・本来の果南が復活
出番がほぼ皆無の序盤、かなまり問題でこれでもかと暴れ回った中盤でしたが、10話以降はやっと本来の果南が見られるようになってきました。
メンバー内でもトップクラスの運動能力とスタミナを遺憾なく発揮し、
グラマラスな体を見せつけてくれたのはもちろん、
みんなを温かく見守るお姉さんっぷりに「ああそういえば果南はこういう子だったなあ」としみじみしたものです。
◯2期に期待すること
・「正しい」ことの落とし穴を伝える
鞠莉との一件で果南は「正しい」と思いこんでしまうことの危険さを知りました。
その経験を活かしてほしいです。鞠莉が曜に対してやっていたように、果南も自分の失敗から学んだことをメンバーの誰かにアドバイスするシーンを見たいです。
・ちゃんと鞠莉を送り出してほしい
2期ではまだそこまで行かないかもしれません。しかし、今までも何度か書きましたが、果南たちは3年生であること、鞠莉はいつまでも果南たちと一緒にいられる立場ではないことを考えると別れについて多かれ少なかれ触れることになるはずです。
今度はちゃんと鞠莉を送り出してほしいです。
・鞠莉以外のメンバーとの関わりも
1期は出番が途中まで少なかったことも手伝ってほぼ鞠莉との絡みで、同じ学年で幼馴染のダイヤとさえ充分な絡みはありませんでした。
「 果南は他のキャラと絡んでこそ生きる」1期開始前の記事で私はそう書きました。2期ではかなまり以外の果南の可能性を見せてもらいたいです。
思う存分「Q.E.D!(証明完了)」したところで
第6回、松浦果南編はこの辺りで終了とさせていただきます。
次回は花丸です。神戸とかアニサマとかありますが、時間を見つけて書いていくつもりなので次回も読んでいただけたら幸いです。
この記事内の画像については、個別に表記していないものはすべて
©プロジェクトラブライブ!サンシャイン!!
©2016 プロジェクトラブライブ!サンシャイン!!
出典:U-NEXT
となっています。