HAPPY PARTY TRAINのPPPH問題を語ってみる
なぜ、花丸の記事を後回しにしてこれを書こうとおもったか。
正直に言います。
私がHAPPY PARTY TRAINの1番のAメロ→Bメロで警報〜PPPHしてしまっていた側の人間だからです。それも先日のアニサマ1日目まで。
ここで謝罪をしても名古屋・神戸・アニサマ1日目は帰ってこないのですが、やらかしてしまった(もしくはやらかしている)側としての意見があまり表に出ない現状でPPPHを入れていた人間が何を思っていたか、なぜ方向転換をしようと思い直したかを書くことで少しはこの問題に貢献できるのではないかと思います。
何より中途半端な認識でやらかしてしまっていたのが悔しいので。
・HAPPY PARTY TRAINのPPPH問題とは?
すでにあちこちで言われていますが、この曲は入れようと思えば、
Aメロ終わり(1番なら善子の「ポケットの中〜」)で警報((せーの)はーいはーいはいはいはいはい)
↓
Bメロ(1番なら花丸ソロ)でPPPH(おー、はい!)
ができてしまいます。
おー、はい!は正確には「オーイング」という行為なのですが、PPPHの方が通じやすいのでPPPHと呼んで話をしていきます。
まあ、PPPHは入れようと思えば大抵の曲は入れられるのですが、
この曲は
・ナンバリング曲であり、できることならコールを入れたい
・μ'sでコール曲として扱われるスノハレよりはコールが入りそうな雰囲気がある(※)
・1番はAメロで後ろの音が細かく刻むように変化(タンタータ→タンタンタタタタ)して盛り上がっていく
・Aメロ最後の「ポケットの中〜」および「口ずさんで〜」の後のバックで流れる音に「はーい!はーい!はい!はい!はい!はい!」が見事にはまる
※スノハレについては当時盛り上がれる曲数が少ない、かつ締めにスノハレを使わざるを得ない状況からコールが入ったというのもあります。スノハレは結果的にコールが許容されたというのが正しいかもしれません。
と、あくまでも主観ですが、ここだけを見ると警報〜PPPHを入れたくなるんですよね。1番Aメロ後半は善子ソロパートで盛り上がるし、割と最近までここはそういうポイントなのかな?と思ってました。
しかし、そのままいくと
花丸(キング)、千歌(あんちゃん)のソロパートがほぼ警報〜PPPHとぶつかる
という問題が起こります。
歌詞とコールがぶつかることはそれほど珍しくはないし、他のアーティストではソロ部分とPPPHがぶつかる曲もあります 。μ'sで言えばMスタなんかはPPPHの後半がソロとぶつかってます。スタダもPPPHがソロにぶつかります。私がPPPHを入れることに疑問を抱かなかったのもそういう前例があったからです。
では、なぜ今回の警報→PPPHが問題となっているのかというと
1番でソロを歌っているキングの声をコールが潰してしまうからです。
これは声量ではなく、声質の話です。
他のパートが出している中でソロをやって映える声があれば静かな部分で単独ソロをやって映える声もあるわけで、キングの声は後者よりです。
だから無遠慮にコールをぶつけたら花丸=キングのソロを潰してしまうわけです。やっていた私が言うのもおかしな話ですが。
2番のあんちゃんも同様ですが、こちらはまだ被害は少ないです。
なぜなら2番に関してはAメロが短いので警報〜PPPHしづらいし、コールを勢い込んでするような人は(私もそうですが)同時に色替えに挑戦していることも多いので、
緑→白→黄だった1番よりも難易度の高い、さくらピンク→水色→(2年色→)みかん色→赤→紫→ピンクの色替えで警報〜PPPHなんてまともにやる余裕はないです。
さらに1番で入れてしまった人が2番では警報〜PPPHしないという軌道修正もありえます。
PPPHが入った場合はあんちゃんのソロが潰れることに変わりはないのですが、1番よりはいくらか安全です。
現に名古屋でも神戸でも(ライブビューイングでしたが)2番で警報→PPPHはほぼなかったです。
・なぜ入れていたか
まず、HAPPY PARTY TRAINでのPPPHが問題視されていることについて全く知らなかったわけではないです。少なくとも何回か目にしたことはあったように思います。
ではなぜ花丸ソロを潰してしまうPPPHを入れていたかといえばHAPPY PARTY TRAINがナンバリングシングルの表題曲だからです。
私がラブライブ!を知ったのはμ'sのアニメ1期後でしたが、当時の私には「Snow halation」「もぎゅっと"LOVE"で接近中」にいわゆるコールが入っているのが意外でしたし、PPPHとソロがぶつかる例として書いた「START DASH」のPPPHも最初に聞いたときには違和感がありました。他の曲のコールでも「そこに入れるか?」というのが結構あったのを覚えています。
それでもなんとか自分を納得させたのが「花形の曲だからコールをいれた」「コールは多少違和感があってもそういうものだと割り切る」でした。
そんな感じなので、ナンバリングシングルの表題曲は花形の曲だからコールを入れるという認識でした。
だから花丸のソロパートが潰れてしまう違和感よりもナンバリングシングル表題曲であることを優先して警報〜PPPHを入れてきました。HAPPY PARTY TRAINのBメロにではなく、ナンバリング表題曲のBメロに対して本当に「なんとなく」入れていたのです。
・なぜ入れないと決めたのか
なぜ花丸パートにPPPHを入れないと今更ながらに方向転換したのか。
入れない方が多数派だから、ではないです。
コールの本来の目的とはなにか?を改めて考えた結果です。
1日目終了後、アニサマでのAqoursのステージの感想が各所で語られたのですが、そこで目にしたのは
「また、キングのソロが潰された」
という感想でした。それでも"ワンマンライブよりは良かった"そうです。
繰り返しますが、PPPHによってキングのソロが潰されることは知っていましたし、それを不満に思う人がいることだって知っていました。
しかし、ナンバリング表題曲であること、μ'sの楽曲でソロにぶつかるコールがあっても平然とまかり通っていたことを理由にその日もPPPHを入れました。
だから、このコメントは知っていたことを改めて目にしたに過ぎないのですが、アニサマ当日に「キングのソロが潰された」という言葉を目にして、HAPPY PARTY TRAINにおける自らの在り方を振り返った 時、自分がやっていたことがコールだとはどうしても思えなかったのです。
今年のアニサマでは一時期運営側からコール禁止ともとれる注意事項が発表されました。
ライブ中の禁止行為に「コール」が入っていたために「あのアーティストはどうするんだ?」と半分ネタとして賑わった事件です。
「アーティストが望んでいる形でのコールレスポンスを禁止するものではない」という公式回答が出されて話はおさまり、私もそれ以降はあまり重くは考えていなかったのですが…
アニサマにおける公式見解は「コールはアーティストのためにやるもの」なのです。
何もアニサマに限ったことではないですね。アニメのDJイベントのようなアーティスト不在の特殊例を除けば「自分たちが楽しむためにやる」ではなく、「場を盛り上げてアーティストに気持ちよく歌ってもらう」のがコールであり、根本にはアーティストのためにどうするか?どうやったらステージにいるアーティストを引き立てることができるか?があるはずです。
他でもやってるからと、前例があるからとキングの歌を潰してまでコールするのは妨害行為となんら変わらないのではないかと思い始めたわけです。
だったら名古屋公演前に気づけよという話ですね。アニサマのコール禁止騒動が6月、そこから今まで何をしていたのか、何を見ていたのか。
名古屋・神戸・アニサマで私の近くにいた方々には申し訳ありません。何より一生懸命歌っていたキングに申し訳ない。
・埼玉公演に向けて
ここまで気づけなかったのは今までなんとなくやってきたツケなのかなと感じています。
演者が話しているときは静かにする、コールを入れたらソロが聞こえないならコールをやめる、どちらも同じことなのに前者はできて後者は理由をつけて押し通そうとする。
コールする方はわかるかもしれませんが、ラブライブ!のコールは単純です。だから「いままでどおりになんとなく」でかなりの曲数をカバーできてしまう。
すると自由が効くようになってやりたいことばかり考えてそれを実現するためにコールを始めてしまう。
でもコールってそういうものではなかったはずです。
HAPPY PARTY TRAINのPPPHは
「ああ、なんか入りそうだな。でも、入れないようにしよう。」
ではなく、
「キングのためにも絶対にいれない!」
なのだと思います。
この話は私の失敗であり、それこそチラシ裏にでも書いとけという話ではありますが、
HAPPY PARTY TRAINのコールに限らず、ファンは「いつもどおり」や「なんとなく」ではなく、ちゃんとアーティストのためにどうするべきかを考えなければならないのだと思います。
コールひとつにしても同じ曲の同じ場所であっても入れるべき時、入れるべきではない時はあるのでは?
演者が見てほしいもの、聴いてほしいものがコールや掛け声で台無しになってはいないか?
そういったことに気をつけて初めて演者の望むコールアンドレスポンスになるのだと思います。
私は花丸ソロつぶしをしたかったわけではなく、むしろアニサマに臨むAqoursを全力で応援しようとしました。
だからこそ「なんとなく今までどおり」で何も考えずにコールを入れて、邪魔をしてしまったことが情けないです。
・最後に
「キングのソロをコールで潰さないようにしよう」という意見からはじまったHAPPY PARTY TRAINのPPPH問題ですが、突き詰めればファンとして優先すべきものはなにかという話なのだと思います。
3rdシングルという位置づけからしてHAPPY PARTY TRAINはこの先もずっと演奏される曲になると思います。「コールは演者のことを考えて行うもの」という流れの一歩として花丸パートのPPPH無しが定着すれば、今後は他の曲に対しても演者のことを考えてコールする人が増えるでしょう。
それはコールだけではなく、ファンとしての在り方を形に残す試みではないでしょうか。
やらかしてしまった私が言えたことではないですが…まずはHAPPY PARTY TRAINから今一度ファンとしての在り方を見直してみるのも良いのではないでしょうか?