【考察記事】ラブライブ!サンシャイン‼︎ 2期第1話「ネクストステップ」編

第2話が今日放送なのですが、間に合いました。 

ラブライブ!サンシャイン‼︎2期第1話「ネクストステップ」考察記事です。

 

○紙飛行機と千羽鶴

2期1話で印象的だった二つの小道具、

まずは、それらを考察していきます。

 

・紙飛行機

今までラブライブ!の演出として使われていた空を飛ぶものは鳥でした。

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しかし、今回の話で鳥はエンディングの1シーンに出てくるのみ。

 

その代わりに紙飛行機が今回何度か登場していました。

 

なぜ鳥ではなく、紙飛行機なのか?

 

その前に、そもそも鳥を追いかけるとはどういうことか?というところから話をしていきます。

ラブライブ!における鳥はμ'sの象徴です。無印でもサンシャイン‼︎1期でも事あるごとに鳥が登場し、鳥とμ'sの関係は各所で語られてきました。

「羽を落とすことでμ'sはスクールアイドルとしてのあり方を後世に伝えた」という観念的な意見は一度は目にしたことがあるかと思います。

 

サンシャイン‼︎1期では「μ'sのようになりたい」という千歌の想いからAqoursが生まれ、「Aqoursはどうありたいか」をAqoursで決めるところまで話が展開しました。

そして、1期でAqoursが出した答えは「μ'sのあり方を受け継ぐ、だからこそμ'sを追いかけることはしない」でした。

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そして、千歌は羽を受け取ることができました。この時点で千歌にとってμ's=鳥は追うべきものではなくなったのです。

 

よって、2期で千歌が追い求めるものを鳥=μ's以外のものにする必要があったのではないでしょうか。

 

さらに言うならば紙飛行機というものがAqoursの象徴であり、Aqoursの目指すものなのだと思います。

鳥は飛んだ場所に羽根を落とすことができます。そこに鳥がいたことを証明し、何かを残すことができる。

しかし、紙飛行機は何も残すことができない。

μ's=鳥から「飛ぶ」という意思を受け継いだものの、Aqoursはμ'sと同じになることは選ばなかった。そしてAqoursには統廃合によって自分たちの証が残せなくなるという危機が待っていた。

 

だから鳥ではなく、紙飛行機なのではないでしょうか?

 

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統廃合阻止にAqoursが新しいスタートを切ったのと呼応するように、

1話ラストのシーンで今まで千歌の心象世界にしかなかった紙飛行機は現実の世界に現れて飛び立ちました。

ここからもAqours=紙飛行機と言えるのではないかと思います。

 

・折り鶴

統廃合決定がAqours内でのみ知らされた日、何も知らない浦の星の生徒が千歌に贈ったものは千羽鶴でした。

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なぜ千羽鶴だったのか。

Aqoursが紙飛行機ということを前提に考えてみます。

 

紙飛行機は飛ぶことはできます。対して、千羽鶴を構成している折り鶴ひとつひとつはどうか?

折り鶴は鳥という飛べるものを象ってはいますが、本当は飛べないのです。鳥という形を目指したが鳥のようにも紙飛行機のようにも飛べない。

折り鶴にできることは集まって千羽鶴となり、超然的な存在に願いをとどけることだけです。

 

それはμ'sやAqoursのようになりたいと思いながらも観客として応援することしかできない浦の星の生徒たちの姿も重なります。

Aqoursが紙飛行機であるならば浦の星の生徒は折り鶴なのです

 

学校説明会の中止と統廃合の決定を知った千歌にとって千羽鶴は期待されたものに答えられない現実を知らしめる小道具となりました。

 

しかし、千歌が紙飛行機のイメージを見て、統廃合という現実に立ち向かうことを決めたとき

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見ていたものは千羽鶴、願うことしかできない「飛べない」折り鶴の願いは千歌たちなら「飛べる」と信じて向けられたものでした。

 

・紙飛行機と折り鶴

紙飛行機と折り鶴、これらに共通することは元々は紙であったものが人の手によって別の姿を得たということです。

紙を見て飛ぶイメージを持つ人はいません。

紙飛行機にしろ、折り鶴にしろ、人が紙に対して後から形や機能を付け加えたのです。

 

千歌は奇跡を起こすことを決めました。

「奇跡を起こす」とは運命に抗い、自らの手で未来を変えることです。

それには紙を折ることで紙飛行機や折り鶴を生み出すことができる人間が持つ「変える力」が必要なのです。

 

生まれながらに飛ぶことができる鳥ではなく、人の手によって飛ぶ力を得た紙飛行機、

形は鳥であっても飛ぶことはできない折り鶴、

これらを持ち出した意図があるとしたら。

 

人工物=人間の意志の力の結晶によってなにかを変えたいという役割を担わせているのではないでしょうか。

 

 ○「逆」にしたちかりこ

練習場所を変えようという提案が出た後のちかりこシーンでは 

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1期の1話での梨子が海に駆け出すシーンに対応させ

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千歌が海に駆け出しました。

 

駆け出す側とそれを見る側が逆、さらにカメラの回る方向も逆です。

 

また、統廃合決定が正式に全校生徒に伝えられた後の浜辺でのちかりこシーンは

 

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 1期1話で海に落ちた千歌と梨子が語り合うシーンを意識したアングルが見受けられ、
①8話で千歌が言っていたことをなぞるかのような梨子のセリフ、
②1期1話の「普通怪獣ちかちー」に対する「普通怪獣りこっぴー」、
③2話で梨子がスクールアイドルをはじめるきっかけになったベランダでの会話をなぞるかのような締めくくり、
というように1期のシーンを彷彿とさせる要素が組みあわされていました。
そしてこちらでも③を除けば千歌と梨子の立場を入れ替えたやりとりになっていました。

 

1期を意識しつつ、逆を混ぜ込むことで違いを明確にする。そのような意図でしょうか。

 

 

○1期から学んだ3年生組

1期では2年前のすれ違いから複雑な関係にあった3年生組が和解するまでが9話をかけて語られました。

 

3年生の問題についてはこのブログでの格好の考察対象となり、

2年前から9話までのすれ違いは

果南→正しい道は一つしかないと思い込んでしまった

鞠莉→弱い部分や本心を見せられなかった

ダイヤ→問題に気づいていながら踏み込めなかった

という3人それぞれの未熟さによって起きたものと話をしてきました。

 

今回の3年生組はそれぞれが2年前とは違う行動をしました。

 

まずは果南です。

果南にとっての2年前の失敗は自分の正しいと思う基準を鞠莉に押し付けてしまったことでした。「留学すべき」 「素直に言ってほしい」と押し付けた正しさが鞠莉にとってどうかを考えていなかった。

しかし、今回の果南は

鞠莉が何かを隠していることくらいわかる

鞠莉はそんなことでブルーになったりしない

何が正しいかではなく、鞠莉は何を思って隠しているかに目を向け、決して鞠莉を責めなかった。ただ一点、鞠莉を理解しようとした果南には鞠莉が何かを隠しているのがわかることを話しました。

 

鞠莉の失敗は本音や弱さを話すべき時になっても隠したままにしてしまったことでした。

言わなければいけない事を隠してしまえばどいうなるかを身をもって思い知りました。

今回の、鞠莉は(果南の方から歩み寄った経緯はありますが)一人ではもうどうしようもならない問題を抱えていることを果南に打ち明けました。

さらに(切り出したのは果南ですが)千歌たちにも問題を打ち明けることができました。

自分から言ったわけではないという点ではまだ課題も多いですが。

そこは2期でまた変わっていくのかもしれません。

 

ダイヤは2年前、果南と鞠莉のすれ違いを見ていながらも何もできませんでした。少なくとも1話の劇中でダイヤが2年前に果南と鞠莉のすれ違いに対して何かをしたような描写はありません。何かをしたとしてもダイヤには果南と鞠莉それぞれの未熟さを受け止めることはできなかった。

 

今回、ダイヤは果南とダイヤが抱えている問題に自ら介入しました。二人の間に入ることで自分も巻き込んだ問題にして問題の解決に関わろうとしました。

今のダイヤは生徒会長であり、生徒の代表としての責任と強い意志を持つに至りました。

アニメ本編では抜けたところが描写されがちですが、ダイヤは生徒会長です。

ダイヤが動けば浦の星生徒の総意を動かすこともできます。

 2年前とは違い、ダイヤは無力ではないのでしす。

 

○鞠莉はバスに乗らない?

練習場所がプラザヴェルデに移ったことで曜と善子以外は沼津駅から内浦方面へバスで帰ることになりましたが。

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鞠莉が乗っていません。同じ淡島の果南がいるのに鞠莉がいないのは妙です。

迎えのヘリが来たとかでしょうか?もしそうだとしたら鞠莉不在の話をバスでするということもできます。

 

 

○鞠莉活躍の可能性

これは希望も入った意見になりますが、鞠莉は2期で重要なポジションになるのではないかと思います。

 

キャラごとの人気をみたとき、鞠莉はお世辞にも上位とは言えない位置にいます。9人それぞれで同種のグッズが販売されると、大抵は鞠莉が売れ残ります。

こうしたグッズの売り上げ格差はもとよりコンテンツの行き先を考えれば、キャラの人気に差がある状況は製作者サイドからしても好ましいとはいえず、人気が下位のメンバーはなんらかの形でファンを増やす試み、いわゆる「テコ入れ」が行われます。

 

鞠莉は下位であることからアニメ2期でのテコ入れはあるだろうことは容易に想像できます。

そして、アニメ2期は鞠莉にとって活躍するにうってつけの条件が揃っているのです。

 

まず、アニメ2期では1話で統廃合問題というテーマが示されました。統廃合問題において鞠莉の活躍の機会は多いでしょう。理事長として、ずっと統廃合阻止に取り組んできた者として千歌に負けないくらいの重要なメンバーです。

 

さらに、1期11話で消化不良ぎみに片付いた曜と千歌の関係も再度扱われる可能性があります。

曜と千歌の関係を扱うとなれば、曜のコンプレッスをきいた鞠莉の出番もあるでしょう。

 

もしかして、ラブライブ !サンシャイン‼︎2期は鞠莉が第二の主人公になるのでは?そんな気すらします。

 

なんだかんだで放送直前となった2期1話考察ですが、ここで終わりにします。

2期2話、どうなるのか楽しみです。

 

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