【2期準備記事】松浦果南〜正解はひとつ!じゃない‼︎〜

Aqours2ndライブツアー…

ついにはじまりました。私は名古屋1日目LV、2日目はチケットなしでしたが、それでも

オラすっげえワクワクしたぞ

って感じでした。感想を書くと果てしなくなりそうなので一言で書くと

今、全力で駆け抜けよう

という3時間でした。

短いながらもアニメ2期のPVも公開されましたね。アニメ2期に向けて俄然モチベーションが高まりました。

 

そんなこんなで一人ずつ1期を振り返りつつ、2期への期待を語るこの企画もついに6人目です。

※ちなみに今回のタイトルはたまたまこうなっただけであり、実在するアニメ・ユニット・ヨコハマいちの名探偵とはあまり関係はありません。「おはよーおはよー」とか「問・題・解・決!」とかしないのであしからず。

 

今回は第2回センター投票の王者

やんわりとした独特なテンポのツッコミとボケとか、グラーマラスなボディとか、親友への熱い思いとか、千歌たちを温かく見守るおねえちゃん要素とか

なんか色々な魅力で善子から1位をかっさらっていった

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松浦果南ちゃんです。

※紹介に私怨が混じっているのは気のせいです。

 

ルビィのところで「ルビィは難関だ」と書いたのですが、1期を振り返るという今回の企画では果南もまた鬼門でした。

 

というのも、果南はこと1期に関してはほぼほぼ鞠莉との絡みになるので…

鞠莉のことを書くと妙なスイッチが入る

といういつもの現象が起こります。

果南の記事なのにほぼ鞠莉のことしか書いてないというなんだかわからない記事ができるわけですね。

ちなみに、私はリトルデーモンです。

鞠莉は好きですがそれ以上に善子が好きです。ただ鞠莉のことになると異様に筆が乗るだけです。

 

◯1期を振り返って

・4分57秒

以前、

 【調査】7話までで果南登場シーンはどのくらいあるのか? - 音ノ木坂&浦の星 非公式研究室

こちらの記事にて

 

7話までで果南が登場している(物語に関わっている)時間を集計したのですが、

その結果、7話までの果南の登場シーンは5分にも満たないことが発覚しました。

 

なお、この集計は

・果南が一部分でも画面に映っているor果南の声がしているシーンを「果南の登場シーン」とする

・1秒未満は四捨五入する(なるべく切り上げ寄りで判断)

・登場シーンの間が10秒以内、かつ同一の場面内の場合は他のキャラのセリフや動きによってやむなく果南が映せなかったと考えて継続して登場していたとみなす

という基準での集計なので実際はもっと少ないです。

 

全13話の中で7話まで特にこれといった出番もなかった果南。

ダイヤや鞠莉はそれなりに物語に関わっていた一方で果南はというと

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1話で「スクールアイドル」という単語に反応したり、

 

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3話のファーストライブでは体育館の外で何やら複雑な面持ちだったり、

 

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鞠莉に対してはまるで別れた恋人に対してのような冷たい態度を取る一方で、

 

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千歌たちがスクールアイドルをしているのを応援するようなそぶりも見せ、

 

スクールアイドルに対してどう思っているのか?鞠莉に対して突き放すような態度をとるのはなぜか?とんでもないトラウマを抱えているのではないか?

 

などなど情報の少なさからいくつもの疑問と憶測が飛び交い、私たちを沸き立たせてくれました。

 

なお、当時の記事で私も予想めいたものを書きましたが何やらこっぱすがしいことを語った挙句、見事に外しました。

というより、あれを当てられた人はいるのか?というくらいの情報量の少なさでよく書く気になったものです。

 

謎に包まれた果南の真意が明らかになったのは放送開始から2ヶ月が経過した第9話『未熟DREAMER』でした。

 

・すべては鞠莉のためだった

もうこの一言で説明がついてしまいます。

はい、かなまりおいしくいただきました。

 

9話を語る前にまずは8話にて明かされた3年生の過去から

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2年前、果南は浦の星を廃校から救うためにスクールアイドルを始めようと思い立ちました。

スクールアイドルにただならぬ愛情をそそぐダイヤと一緒になって鞠莉を仲間に引き入れ、幼馴染3人によるスクールアイドル「Aqours」は活動をはじめました。

鞠莉は初めこそスクールアイドルになるのを拒否し、半ば無理矢理に加入させられましたが、

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いつしか3人でスクールアイドルをすることを楽しいと感じるようになっていました。

 

そして、9話で明かされたさらなる真実…

 

3人でのスクールアイドル活動を続けていくうち、果南は思い知ることになります。

鞠莉はあの小原家のご令嬢、多くの人の期待と輝かしい未来を背負っているのです。

やらなければならないこともたくさんあります。

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だから鞠莉にとってスクールアイドルをするということはそれ以外の色々な将来の可能性を犠牲にすることに他ならなかったのです。

鞠莉は輝かしい将来を投げ打ってでも3人でスクールアイドルを続けようとしました。


しかし、果南は鞠莉にそんな無理をしてほしくはなかったのです。鞠莉には幸せになってほしかったのです。
一緒にいる楽しい今よりも、離れ離れになってでも掴む将来を鞠莉には選んでほしかったのです。

それが鞠莉にとっての幸せになると果南は信じていました。

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「離れ離れになっても鞠莉のことは忘れない」
と果南は鞠莉を送り出すために想いを伝えました。

 

 しかし、そんな想いに鞠莉が気づくことはなく、鞠莉は浦の星でスクールアイドルを続けます。

「学校を廃校から救うため」ケガをしてでもステージに立とうとし、果南が東京のイベントで挫折してからは「果南のリベンジのため」にさらにスクールアイドルにのめり込みました。

 

でも、それはとても歪な行為です。

他にやるべきことも、手に入るものもあるのにそれを犠牲にしてまで自分たちと過ごす鞠莉。スクールアイドルを続ける大義名分を振りかざしながらも本音は恐らく違う鞠莉。

 

果南とダイヤとの時間と引き換えに鞠莉は多くのものを失っていく、このまま続ければ鞠莉がダメになってしまうかもしれない。

スクールアイドルに誘わなければよかったのではないか?今からでも鞠莉を自由にしてあげられないか?

 

 果南は決意しました。

 

自分たちが重荷になるなら、無理矢理にでも関係を断ち切って、悪者になってでも鞠莉を留学に送り出して自由にしてあげなければならない。

 

そして、「東京のイベントで失敗してスクールアイドルが嫌になった」果南による突然のAqours(2年前)の解散と理解しあえないままの別離という結末を果南は選びました。

 

すべては鞠莉の幸せのために、それが「正しい」のだと信じて。

 

・再び動き出す時間

しかし、それから2年後、鞠莉は帰ってきてしまいました。

2年前に失ったものを取り戻すために。

 

鞠莉が帰ってきたのは奇しくも果南の幼馴染の千歌がスクールアイドルを始めたのと同じタイミングでした。鞠莉は「理事長として」千歌の始めたスクールアイドル「Aqours」を応援するとともに、果南とダイヤとスクールアイドルをまた始めようと動き出しました。

 

結局、留学をしても鞠莉は自由になりませんでした。

むしろ余計に果南とダイヤに縛られてしまいました。

果南が鞠莉を受け入れれば、スクールアイドルを始めれば、また鞠莉は多くのものを犠牲にしてしまいます。

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だから果南は鞠莉を拒絶し続けたのです。

辛辣な言葉をかけながら、鞠莉を傷つける態度をとりながら、鞠莉の悲痛な叫びを聞きながら、鞠莉が自由になれるならそれが「正しい」のだと信じて。

 

しかし、果南の貫こうとした「正しさ」は2年の時を経て打ち砕かれました。

 

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2年前の真実を、鞠莉の幸せを願っていた果南の想いを鞠莉はダイヤから聞かされました。

 

そして、鞠莉はようやく果南に本音をぶつけることができたのです。

 

将来よりも留学よりも東京で果南が歌えなくなったことが大事だった。

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私が果南を想う気持ちを甘く見ないで、と

 

・果南の間違い

鞠莉、ダイヤと問いかけから語ってきたので

果南についても一つ問いかけを、

 

果南はいったい何を間違えたのか?

 

果南は鞠莉を無理矢理にでも留学に行かせました。それは多くの人が望んでいた正解であり、実際に正しい選択です。あのまま鞠莉がスクールアイドルを続けていてはいけなかったのも間違いないでしょう。

 

しかし、たとえ歪であったとしても、想いを踏みにじられる悲しみを、

すれ違ったまま留学先で過ごした2年間を、

ましてやそれが鞠莉が望んでいなかった「幸せ」のためのものだと知った怒りを、

なにより「鞠莉の幸せを願っていた果南自身が鞠莉を苦しめていた」ことを、

果たして幸せと呼べるのでしょうか?

 

留学をしないでスクールアイドルを続けた鞠莉は「正しく」ないので幸せになれないのでしょうか?

鞠莉の幸せとは何だったのでしょうか?

 

果南は鞠莉に"果南の思い描く"幸せを押し付けてしまっていたのです。

果南の考える幸せが鞠莉の唯一の幸せであり、そこに至る方法もただ一つしかないと思い込んでいたのです。


2年前、果南は「鞠莉は留学すべき」と決めつけていました。

しかし、留学をしないで果南とダイヤと一緒にいるという選択自体は間違いではないはずです。

留学しないことで失う以上のものを得られるならそれもまた正解になるのです。

 

ラブライバーならば思い当たるはずです。

かつて、同じように留学(=未来)とスクールアイドル(=今)の間で悩み、揺れ動いた少女がいたことを。

 

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©2013 プロジェクトラブライブ!
出典:U-NEXT

そう、ことりです。

 

ことりの答えは「留学にいかない」ことでした。将来の可能性と引き換えにしてでも価値のある今がある、というのがことりの答えでした。鞠莉とことりでは事情が違うのですが、当時の鞠莉の精神状態を考慮すると危ない選択ではありますが、留学しないことは間違いではないのです。

鞠莉にとって将来よりも大事なものがあったののなら、そこに懸ける鞠莉を支えるのも一つの正解なのです。鞠莉が無理をしないでスクールアイドルを続ける道はゼロではなかったはずです。

 

そもそも「留学するかしないか」のどちらが鞠莉にとって正解か、どちらが幸せになれる選択かを果南が決めることはできなかったのです。果南はスクールアイドルを続けたまま幸せになれたかもしれない鞠莉の可能性を否定してしまったとも言えます。

 

・鞠莉の幸せとは何なのか?

果南は鞠莉の幸せを願っていましたが、鞠莉の幸せはたった一つの条件さえ満たしていればどこにいても、何をしていても実現できたのだと思います。

 

鞠莉にとっての幸せの条件は何か?

私は「大事な人(特に果南とダイヤ)とのつながり」なのだと思います。

 

鞠莉にとってスクールアイドルが大事だったのは歌やダンスの楽しさやパフォーマンスで観客を楽しませることへのやりがいももちろんあったのでしょうが、何より

果南とダイヤが誘ってくれたし、果南とダイヤと共有できる体験からです。

 

鞠莉が浦の星の廃校を阻止しようとするのは浦の星女学院がどこよりも大事な場所で、6話と9話の回想シーンからすると、

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果南とダイヤと初めて会ったのが現在の浦の星女学院だからということのようです。

 

果南とダイヤとつながっているならば鞠莉はそれが大事なものになり、そんな大事なものを守り共に進んでいくことが鞠莉の幸せなのだと思います。

留学してもしなくてもつながりさえ絶たなければ鞠莉にとっての幸せな未来は何通りもあったし、幸せになる方法はいくつもあったのです。

 

果南も「離れ離れになっても鞠莉のことは忘れない」とは言っていたし、鞠莉の大切なものに気づいていたのかも知れません(鞠莉は果南の言葉の真意に気づかなかったようですが)。

しかし、果南は鞠莉の幸せを決めつけて一つの正解を「正しい」と押し付けてしまいました。

 

何度も書いていることですが……鞠莉が本音を言うことができれば誤解は避けられました。果南が「正しい」と思い込んだまま間違え続けたのは鞠莉が本当に望んでいるものを隠し続けたからです。

しかし、果南もまた鞠莉の可能性を狭めて鞠莉の本当に望んでいるものの中にある鞠莉自身の幸せを見ようとしなかった。

 

12話で果南はSaintSnowを「1年の頃の私みたい」と言っていました。
この話ではAqoursが「ゼロからイチへ」という勝ち負けとは別の目標をもつための比較対象としてSaintSnowが「勝つ」ことにこだわっていることが強調されました。SaintSnowにとっては勝つことが正しいのです。一つしかない正解に囚われて視野が狭くなっている状態といえます。
同じように1年の頃の果南には正解が一つしかなかったのです。

正解が一つしか見えなかった果南はそこから外れまいと必死になりました。たとえ嘘をついても嫌われても鞠莉が幸せになってくれるならそれが「正しい」のだと信じました。

その正解以外にも答えはあったのに、答えに向かう方法もいくつもあったのに、一つの正解と解法にこだわって周りが見えなくなってしまいました。

その結果、向かう先を見失い、鞠莉の幸せというゴールに不可欠な果南とダイヤと鞠莉のつながりを果南自ら切ってしまったのです。

果南は「正しい」道を進むことだけに気を取られ、ついには今まで自分がどう進んできたかも、これからどう進めばいいかもわからなくなってしまいました。

ただただ目の前にある「正しい」と思った道を進むことしかできなくなっていました。

伝えきれない想いに心 迷子になっていたのです。

 

・余談ですが…

鞠莉の本音を知った果南が返した言葉は

「だったら素直にそう言ってよ!」でした。

 

発言の内容ではなく今まで本音を言ってくれなかったことに怒りました。果南にとっては「鞠莉が本音を言ってくれない」ことが何よりも不満だったのです。

 

果南は鞠莉の幸せを望んでいました。

しかし、9話の時点ではもう果南自身も何が正しいのかわからなくなっていたのだと思います。

 

ずっと「鞠莉が何を望んでいるか」「鞠莉の幸せは何か」を考えてきた果南だからこそ、

みんなが望んでいる「正しい」と思ったものを否定し続けた鞠莉が本当に欲しいものを知りたかったのだと思います。

 

ずっと、大多数の「正しい」を否定する鞠莉の本音を見せてほしかったのだと思います。

 

だから果南は それまでの何よりも「素直に言ってほしかった」と怒ったのではないでしょうか。

 

長々とかなまりについて語りましたが、

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互いの未熟さを許しあった二人は幸せなハグをしハッピーエンド!めでたしめでたし!

ではなく、その後4話ほど1期は続きます。

・本来の果南が復活
出番がほぼ皆無の序盤、かなまり問題でこれでもかと暴れ回った中盤でしたが、10話以降はやっと本来の果南が見られるようになってきました。
メンバー内でもトップクラスの運動能力とスタミナを遺憾なく発揮し、

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グラマラスな体を見せつけてくれたのはもちろん、
みんなを温かく見守るお姉さんっぷりに「ああそういえば果南はこういう子だったなあ」としみじみしたものです。

 

◯2期に期待すること

・「正しい」ことの落とし穴を伝える

鞠莉との一件で果南は「正しい」と思いこんでしまうことの危険さを知りました。

その経験を活かしてほしいです。鞠莉が曜に対してやっていたように、果南も自分の失敗から学んだことをメンバーの誰かにアドバイスするシーンを見たいです。

 

・ちゃんと鞠莉を送り出してほしい

2期ではまだそこまで行かないかもしれません。しかし、今までも何度か書きましたが、果南たちは3年生であること、鞠莉はいつまでも果南たちと一緒にいられる立場ではないことを考えると別れについて多かれ少なかれ触れることになるはずです。

今度はちゃんと鞠莉を送り出してほしいです。

 

・鞠莉以外のメンバーとの関わりも

1期は出番が途中まで少なかったことも手伝ってほぼ鞠莉との絡みで、同じ学年で幼馴染のダイヤとさえ充分な絡みはありませんでした。

「 果南は他のキャラと絡んでこそ生きる」1期開始前の記事で私はそう書きました。2期ではかなまり以外の果南の可能性を見せてもらいたいです。

 

思う存分Q.E.D!(証明完了)」したところで

第6回、松浦果南編はこの辺りで終了とさせていただきます。

 

次回は花丸です。神戸とかアニサマとかありますが、時間を見つけて書いていくつもりなので次回も読んでいただけたら幸いです。

 

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となっています。

【2期準備記事】黒澤ルビィ〜私たちは彼女に何を求めるのか〜

ラブライブ!サンシャイン‼︎アニメ2期前にAqoursの9人について振り返ってみる企画も今回で5人目、やっと半分です。

 

今回は…

 

黒澤姉妹の妹

がんばルビィ⌒°( ・ω・)°⌒を愛し、がんばルビィ⌒°( ・ω・)°⌒に愛された少女

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黒澤ルビィです。

 

書き終わった今だから正直に書きますが

「1期の振り返りと2期に期待すること」

このテーマで書こうと決めた時、一番の難所になると思ったのがルビィでした。

アニメでのルビィの扱い、決して悪くはなかったと思います。各所で批判の対象となっている10話以降の扱いも部分ごとに切り取ってみれば「かわいい」描写はそれなりにありました。

しかし、それをもってルビィの魅力が発揮されていたかと考えた時、ルビィに私は何を求めていたのかを考えた時、

書きにくい、というのか真っ先に浮かびました。

それでもなんとか書き上げたのですが…愚痴っぽくなってしまうのは覚悟した上で読んでいただければと思います。

 

◯1期を振り返って

・「一緒に」がんばりたい

アニメ開始時のルビィは花丸いわく「究極の人見知り」でスクールアイドルに興味はあっても踏み出すことができない、μ'sでいうところの花陽のようなポジションでした。

 

とはいえ、ルビィはスクールアイドルになろうとしない理由が花陽とは少し違ったのですが。

 

それが明らかになったのはルビィの見せ場、第4話『ふたりのキモチ』でした。

 

少し脱線しますが、第4話放送当時、

花丸がルビィを助けようとするという一視点からだけで4話を見ていた私は

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「ルビィ、ずっと花丸ちゃんのこと見てた」

からの展開、ルビィもまた同時進行で花丸を助けようとしていたというラストに見事に騙されました。

『ふたりのキモチ』というサブタイトルだったり、注意深く見ていくとルビィが花丸を気にかけている描写があったり、小道具の雑誌でμ'sの2期5話を持って来ることで互いに助け合うルビィと花丸の関係を暗示していたりと気づける要素はあっただけに、引っかかったのも爽快で、ラブライブ!サンシャイン‼︎の考察ブログを書くことに妙な手応えを感じた回でもあります。

 

 さて、話を戻しますが…

ルビィがスクールアイドルになるのをためらったのは2人の人物が関係していました。

1人目は姉のダイヤです。

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昔はスクールアイドルが好きだった姉、しかし、高校生になってスクールアイドルをはじめた(9話の言い方からするとルビィはダイヤがスクールアイドルをはじめたことは知っていたようなので)姉はある日を境に「スクールアイドルを見たくない」と言うようになった。

 

姉が見たくないものを自分が好きでい続けてよいのか?嫌いにならないといけないのではないか? 

 

ルビィにとっては「ダイヤと一緒に」スクールアイドルが好きでいることが重要で、(ルビィ自身も相当なスクールアイドル好きですが)姉とキモチを共有できるものがスクールアイドルでした。

 

ダイヤが実は今でもスクールアイドルを好きなのはルビィも知っていたにせよ、少なくともダイヤになんらかの複雑な事情を感じていたのは間違いないはずです。

その複雑な状況がなんであるかはわからないけれど、今のダイヤを置いていって自分がスクールアイドルになるわけにはいかなかった。

 

もう一人は花丸です。

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「花丸と一緒に」スクールアイドルをやることがルビィにとって「やりたいこと」でした。

はじまりが姉と一緒だったルビィにとってスクールアイドルは「キモチの共有」をできる場所で、誰かと一緒に楽しむのがスクールアイドルなのです。

だから当然のように花丸ともスクールアイドルを楽しみたいと思った。

頑張るなら花丸も一緒にいてほしい。スクールアイドルは誰かと一緒に楽しむもので、花丸を置いて自分だけがスクールアイドルになるわけにはいかなかった。だからルビィは一人でスクールアイドルをはじめることをためらったのでした。

 

明確に語られてはいませんでしたが、自分がスクールアイドルを始めることで花丸がまた一人になってしまうことを心配していた。という見方もできそうです。

 

スクールアイドルに対して何かを抱えているダイヤを気にして立ち止まり、花丸とスクールアイドルになるために立ち止まり、スクールアイドルに踏み出せなかったルビィでしたが…

 

その背中を押したのは「自分のキモチを大事にして」という花丸の言葉でした。

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花丸の願い通りルビィはスクールアイドル部に入り、スクールアイドルへの一歩を踏み出しました。

 

しかし、まだルビィのやりたいことは叶っていませんでした。 ルビィにとっては「一緒に」というのが大事なのですから。

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ルビィは自分のキモチ=花丸とスクールアイドルをやりたい、を花丸にぶつけ、花丸と一緒にスクールアイドルになることができました。

 

 

・メンバーになった後

5話以降はストーリーの主役にはならなかったものの、メンバーに新情報をもたらす花陽ポジションでした。ストーリーの進行上ルビィに焦点が当たらないのも仕方ない…

 

 と思いきや、1期でルビィにとって大事なターニングポイントがもう一つ

 

・ダイヤの過去を知った

8話〜9話で2年前にダイヤに何があったかをルビィは知りました。

 

7話で東京に行くルビィにとってダイヤは「頼れるお姉ちゃん」でした。ルビィがスクールアイドルを続けるのは嫌ではないのか?という問いにダイヤは暖かく返し、出発前に励ましの言葉をくれました。

8話では東京から帰ってきて暖かく迎えてくれたダイヤに緊張の糸が切れて泣きつき、そのまま眠ってしまう。

ここまでのダイヤはまさに傷のないダイヤモンドそのものです。少なくともルビィにとっては。

 

そこから目を覚ましてダイヤの過去を知り、ダイヤもまた不完全な一人の人間なのだと知りました。

さらに9話のダイヤ加入シーンではそれまでとは逆にルビィがダイヤを導くことになりました。一緒にスクールアイドルを好きでいる姉を取り戻す最後の一手はダイヤの本当の姿を知ったルビィ自身が行う、ここはなかなか良い展開だったと思います。

 

未熟DREAMのダイヤ・ルビィ・花丸担当のパートの歌詞

 

言葉だけじゃ足りない

そう言葉すら足りない故に

すれ違って

離れてしまったことが

悲しかったの ずっと気になってた

 

ダイヤについての歌詞ですが

ダイヤがスクールアイドルをやめた理由を「東京のライブがうまくいかなかった」とだけ聞かされ、スクールアイドルへの想いでダイヤとすれ違って離れてしまったルビィにも当てはまるのではないでしょうか。

 

やっと姉と昔のようにスクールについて語れるようになったルビィ、同学年の善子・花丸と絡みつつダイヤと姉妹ならではのやりとりも見せてくれました。

 

ただ、正直な意見を書くなら、

姉の過去を知ったことについてその後の話で少しでも焦点を当てるべきだったのでは?と思います。

現に鞠莉は9話のエピソードを11話で生かして活躍しているし、13話の1年生の楽屋シーンでルビィに何か語らせることもできたんじゃないかなと思います。

 

アニメ1期のルビィに関してはあちこちで言われているようにもったいない扱いになってしまいました。

魅力や良さが伝わりにくく、4話で見せたパワーが回を追うごとに弱くなっていったように感じられます。

ルビィを立ててその回のメインがおろそかになるのは本末転倒ですが、ルビィのメイン回は4話でやっているのでノルマは達成していますが、2期につなぐためにまずは1期終盤で黒澤姉妹の関係の変化を予感させるくらいはあっても良かったのではと思います。

 

◯2期に期待すること

・ルビィの武器を再確認

1期はルビィをいまいち生かしきれていませんでした。だから2期ではもう一度ルビィの武器を見つめ直してストーリーに組み込んでほしいです。

 

で、ルビィの武器とはなにかといえば「スクールアイドルへの想い」です。

 

G'sでのメンバー紹介でも君ここの自己紹介でもルビィはとにかくスクールアイドルについて語り、「スクールアイドルが好き」 というイメージを確固たるものにしました。

サンシャイン‼︎開始当初はまだダイヤがスクールアイドルに興味が無い設定だったので、スクールアイドルに対してメンバーで一番情熱を持っていたのはルビィでした。

 

G'sではその後、ルビィに「犬が苦手」「衣装担当」といった要素が追加されていっい たのですが

ラブライブ!は媒体ごとに設定が変わる

このルールが無情にもルビィに襲いかかりました。

 

アニメ以降のラブライブ!サンシャイン‼︎で

花丸と幼馴染といえば?

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善子です。

 

Aqoursで犬が苦手なメンバーといえば?

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梨子です。

 

Aqoursの衣装担当は?

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曜です。

 

初期ルビィに与えられた要素はことごとく他のメンバーに奪われました。アニメがメインコンテンツとなっている現状からするとこれらが公式の設定です。

 

そんな中、初期から残り続けるルビィの設定が

「スクールアイドルが好き」です。

他の色々なものは取られてもスクールアイドルへの想いだけは残りました。

 

アニメではダイヤもスクールアイドル好きになったのですが、それでも一人でステップの練習をするシーンがあるのはダイヤではなくルビィです。スクールアイドルへの意思が強調されるシーンがあるのもルビィです。同じスクールアイドル好きであってもストーリーでの重みはルビィの方が格段に上です。

 

ルビィのスクールアイドルにかける想いを試すようなエピソードを盛り込むことできっとルビィは生き生きとするはずです!

 

・姉妹回

ダイヤの方でも書きましたが、姉妹回をやってほしいです。メンバーに姉妹がいるというなら姉妹回はもはや義務だと思います。

 

少し話を戻して、ルビィは1期でダイヤもまた不完全なのだと知りました。

ダイヤが語るまで寝ていたのをわざわざ目を覚まさせたくらいなので8話でルビィがダイヤの過去を知ったことはなんらかの形で関わってくるはずです。(できれば1期終盤で少しでもその辺りの姉妹のやりとりを入れてほしかったですが)

 

前回のダイヤについての記事でダイヤの課題を「支えられ、託す」ことだと書きました。ダイヤがその課題を達成するためには色々なものを背負ったダイヤを支え、託されるに足る人がいなければなりません。

そして、ダイヤを支え、背負ったものを託されるのは誰か?

生徒会の仕事や次期生徒会長の座、廃校問題はAqoursのメンバーでも良いですが、黒澤家に関するものはルビィに託されることになります。

 

「スクールアイドルならルビィもお姉ちゃんのライバルになれるかもしれない」と君ここの自己紹介でルビィが言っていたようにAqoursの中では二人が対等になることも、ルビィがダイヤを超えることもありえます。姉との関係を変えるきっかけがAqoursなのです。

 

もう何度も書いているのですが、ダイヤとルビィはどちらかの物語を進める時に必然的にもう片方がキーパーソンになる関係であってほしいです。

  

・「がんばルビィ」はここぞという時に 

「がんばルビィ」

いいフレーズだと思います。

でも、「がんばルビィ」って言わせておけばいいというものでもないです。

私たちが見たいのは黒澤ルビィであって、「がんばルビィ」という動きではないのです。

 

まずは黒澤ルビィの物語ありきで考えてほしい。

黒澤ルビィがスクールアイドルとして努力して悩み、そこから何かを得る中に「がんばルビィ」を組み込むならまだしも、特に物語に関わらないでがんばルビィだけさせてルビィを扱ったような気にならないでほしいです。

 

 

 

書きにくかった1期→2期のルビィについてはここで終わりにします。

冒頭からがんばルビィ⌒°( ・ω・)°⌒したわけですが、ルビィの魅力は「がんばルビィ」というフレーズではないです。スクールアイドルへのひたむきな姿勢、姉のダイヤとの関係の変化、それを2期で見せてくれることを祈ります。

 

次回は果南です。これまでの5人を書きながらあとの4人もなんとなく方向は考えていたのですが、果南はルビィとは違う意味で難しいです。

これまたいつできるかは不明なのですが2期開始までに9人全員終わらせたいです。

 

 この記事内の画像については、個別に表記していないものはすべて
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出典:U-NEXT
となっています。

【2期準備記事】黒澤ダイヤ〜後悔と後輩が変えたもの〜

ラブライブ!サンシャイン‼︎アニメ2期を前に一人ずつ1期でのストーリーを振り返りつつ2期への期待を書いていく記事、

次回は7月はじめに〜などと言っておきながら気づけば7月も中盤になりました。大丈夫まだ大丈夫アニメ2期には間に合う。

 

第4回は浦の星女学院の生徒会長にしてスクールアイドル、

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黒澤ダイヤです。

 

◯1期を振り返って

・スクールアイドルは認めない

1話で生徒会長として千歌に立ちはだかったダイヤ。

 

曜によるとダイヤはスクールアイドルが好きではないらしく、ダイヤにいかにスクールアイドルの素晴らしさを伝えて説得するかがサンシャイン‼︎の物語の鍵になると多くの視聴者は予感した…はずです。

 

やけにラブライブ!のレギュレーションに詳しかったりしましたが、スクールアイドルを嫌う生徒会長というポジションにかつての絢瀬絵里を重ねた人も多かった…のではないかと思います。

 

しかし、そんなダイヤのイメージは2話にして崩れ去ることとなります。

千歌の「μ's(ユーズ)」発言によって。

 

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ダイヤさんはめちゃくちゃスクールアイドルが好きでした

特にμ'sに対しては

「スクールアイドルにとっての伝説、聖域、聖典、宇宙にも等しき生命の源」というくらい好きでした。もうこれは信仰といってもいいと思います。

 

とはいえ、なんとなくわかってしまうのがラブライバーの悲しいところ。

劇場のスクリーンで、東京ドームで、「今が最高!」をするμ'sを見た時、私たちは思ったはずです。

「ああ、やっぱりμ'sってすごいな」と。

 

想いを同じくする同志が

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確かにそこにいました。

 

さらには

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私は断然エリーチカ!生徒会長でスクールアイドル、クールですわあ!

と絵里推しを熱く宣言したり、

 

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お手製の衣装でダンスタ絵里を再現!していたり、かなり重度のラブライバーっぷりが判明していきました。

 

恐らく輝夜コールとかスノハレオレンジのタイミングとかをものすごい顔で語ってくれるはずです。

 

アニメから入った人には想像できないかもしれませんが、ダイヤはもともと

「スクールアイドル?私は興味ないですが、勝手にやってくださいな。」

といった感じのキャラだったのでまるっきり正反対とも言える改変でしたね。

 

そんなこんなで私たちの興味は

「ダイヤさんはスクールアイドルが大好き。では、なぜスクールアイドル活動に反対をするのか?」

へと移りました。

 

・止められなかった後悔

スクールアイドルが好きなダイヤがスクールアイドル活動に反対するのはなぜか。

それは3年生の過去とともに明らかになっていきました。

 

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かつてダイヤは幼馴染の果南と鞠莉とともにスクールアイドルAqoursを立ち上げ、浦の星女学院を統廃合から救おうとしていました。憧れのμ'sのように。

ダイヤにとってスクールアイドルはまさに夢の舞台。

しかし、行き着いた先は

 

スクールアイドルを続けるために鞠莉は将来を捨てようとし、

鞠莉の将来を心配した果南は嘘をついてでもスクールアイドルをやめさせようとしたが、

果南の嘘は鞠莉をより一層スクールアイドルに縛り付け、

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仲良しだった3人はスクールアイドルをはじめたことでバラバラになってしまいました。

 

スクールアイドルは素晴らしいものであったはずなのにスクールアイドルが3人の仲を引き裂いてしまった。

 

「スクールアイドルは素晴らしい」だけで鞠莉の将来も、果南の危うさも、スクールアイドルを続けていく大変さもダイヤには見えていなかったのです。

一時期は「もう見たくない」と思うほどにスクールアイドルはダイヤにとって忌むべき現実の象徴となってしまった。

 

しかし、それでもスクールアイドルを嫌いにはなれなかった。

実はダイヤは自分から「スクールアイドルが嫌い」とは一回も言っていないのです。(もし、言っていたらすみません)

 

ただ、憧れや夢といった綺麗なものばかりを追いかけていたかつての自分のような勘違い、スクールアイドルの一面だけを見て素晴らしいとしか思わない勘違いを許すわけにはいかなかった。

 「憧れだけではどうにもならない」それがダイヤが後悔から学んだことでした。

 

だから、スクールアイドルになろうとする人に反対をしていた。反対をしてそれで引き下がるようならそこまでの覚悟。かつての3年生組のようになる前に引き返してスクールアイドルを好きなままでいた方がいい。

 

・止まらない後輩

千歌に対してもただの憧れでスクールアイドルを目指しているとしかダイヤは思わなかった。だから反対をした。

千歌の場合、μ'sの呼び間違いもあるのでそれこそ勘違いしてスクールアイドルを目指している後輩というイメージが強かったのでしょう。

 

しかし、千歌は諦めなかった。

ファーストライブでは鞠莉の出した難題を結局クリアできなかったものの、客を集めるために手を尽くし、

少ないながらも集まった客に全力で答えようとしました。

 

さらに途中アクシデントはあったものの、ダイヤ自身やみとねーの助けで乗り切ったばかりか最後は鞠莉の難題をクリアしてしまった。

 

困難を知ってそれでも輝こうとする。見てくれる人に最高のパフォーマンスで応えようとする。周りはそれを応援する。

それはダイヤがかつて見たスクールアイドルの素晴らしさでした。 

ダイヤもかつては千歌のようにスクールアイドルが好きで、それしか見えていませんでした。しかし、何見えていないからこそ前に進めると信じていた。

 

かつての自分と同じようにスクールアイドルに憧れる周りも見えない後輩、千歌は止めたにもかかわらずスクールアイドルとして走り出してしまった。

 

さらに千歌たちのグループ名「Aqours」はかつてダイヤがスクールアイドルをしていた時のグループ名でした。

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砂浜にダイヤが書いた文字を千歌はグループ名として選んだのです。

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やったねダイヤさん!

 

そんな千歌に自分と同じ失敗はしてほしくない。ダイヤは生徒会長として千歌たちの新しいAqoursを見守っていきます。

 

・TOKYOでつながる後悔と後輩

そんな矢先にルビィから聞いたAqoursのTOKYO行き。

 

この時、ダイヤが鞠莉の意見を気にしていましたが、鞠莉は「みんながよければ理事長として許可を出す」→鞠莉個人としてではなく、理事長としての回答で、しかも責任逃れともとれる答え方をしました。直接会って話しても鞠莉は2年前の失敗の本当の原因がわかっていなかった。

 

鞠莉は果南が歌えなかったのが原因だと思っていたし、果南もダイヤもそうなるようにしていたので無理もないですが、ダイヤ相手にまで理事長として接して「止めたければ止めればいい」ですからね。

 

「変わっていませんわね。あの頃と」とダイヤが鞠莉を非難したのも当然です。

過去への後悔と反省が今のダイヤを作ったとも言えるわけで、対する鞠莉は2年前と同じく建前を並べて体裁よく振る舞おうとする。同じく東京で失敗をした二人であったけれどダイヤと鞠莉は真逆のスタンスともいえます。

 

結局、千歌たちを東京に行かせたダイヤでしたが、東京で千歌たちを待っていたのは厳しい現実でした。

自分には何もないという劣等感からスクールアイドルに救いを求めた千歌は、スクールアイドルもまた何もない自分を実感するだけの場所なのだと思い知らされて東京から帰ってきました。

 

かつてのダイヤがそうだったように、抱いていた想いがまっすぐだったからこそ、その向こう側にある現実は心を突き刺したのです。

 

ダイヤは千歌たちに(果南と鞠莉のことについて真実は隠しつつでありましたが)自分もまた現実に打ちのめされたスクールアイドルの先輩であることを告げました。

生徒会長ではなくスクールアイドルの先輩として、千歌たちに接することを決めたのです。

 

そして、第9話「未熟DREAMER

 

真実を千歌たちの前で明かし、今まで果南と鞠莉と千歌たちを見守ってきたダイヤは、

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果南と鞠莉の和解を見届け

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二年前の後悔から解放されAqoursに加入しました。

 

10話以降はまあ、2年間ためていたものがシャイニー☆していたので…

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良かったね!ダイヤさん!

 

◯2期に期待すること

 ・ダイヤは「支えられ、託す」ことが課題

9話でダイヤの抱えていた問題はひと段落したわけですが、2期になったらダイヤはダイヤでなんらかの課題が出るのだと思います。

そこで、ダイヤの課題ってなんだろうと考えると、

 

なぜ2年後の今になって3年生のいざこざは解決したのか?

というのが切り口になるのではないかと思います。

 

(メタな話をすると2年前に解決していたらサンシャイン‼︎の話が成立しないんですが…)

 

スクールアイドルをはじめたことから果南と鞠莉の亀裂は生まれました。だから自分のようにスクールアイドルをはじめようとする人にきつく当たったダイヤですが、

 

ダイヤの物語を考えると「2年前は解決できなかった事件が今になって解決できた」というのが重要なのだと思います。

 

というか、2年前にダイヤがすっごい有能でめちゃくちゃ頑張っていればかなまり問題は起きてないんですよね。

 

2年前、果南も鞠莉も互いを大切に想っていることをダイヤは知っていました。

二人の気持ちを知っているダイヤが間に入って仲裁できれば、留学を断ってケガをしてまでスクールアイドルをする鞠莉を止めることができれば、鞠莉に果南の気持ちを誤解なく伝えていれば、もしくはスクールアイドルを続けることで3人の気持ちをまとめることができれば、あそこまで事態がこじれることはなかった。

 

とは書いたものの、少なくともそんな能力もエネルギーも当時のダイヤにはなかったというか、そんなのアニメ初期の曜でも無理だろうと思います。

 

 9話冒頭の2年前のAqoursが終わったシーン

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そこでもダイヤは何も言うことができませんでした。

果南や鞠莉と話はしたかもしれませんが、二人を止めることができなった。

  

言葉だけじゃ足りない、どころか言葉すら足りない

そう思っていながらダイヤは見守り続けることしかできなかった。

 

そうしてダイヤが2年間ずっと気になってたいざこざがアニメ1期でようやく解決しました。

 

2年前と今の違いはどこか?

 

3人とも少し大人になって相手の気持ちを考えられるようになったというのもありますが、

一番の違いは後輩の存在です。

ダイヤの状況を変えてきたのは後輩でした。

 

千歌はもちろん、

 

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ダイヤが真相を話すまでの流れに持って行った梨子、

 

妹としてスクールアイドルへの意志をダイヤに示して

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Aqoursにダイヤが関わらざるをえない状況をつくったのはルビィ、

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スクールアイドルになろうとするルビィとダイヤを会わせたのは花丸、

 

曜や善子も直接ではないけれどダイヤがAqoursと関わるきっかけになりました。

 

今になってダイヤが動き出せたのは後輩がいたからなんですよね。2年前なら3人だけの問題だったところに後輩たちが入り込んできた。

果南と鞠莉を見守って2年間止まっていたダイヤを力づくで動かしてきたのが千歌たちです。

 

だから、ダイヤの物語は後輩=自分の後ろについてきていずれは未来を託していく存在、との関係がキーポイントになるのではないかと思います。

 

1期でも例えば、ダイヤの加入シーンで「生徒会長だからスクールアイドルをやっている時間はない」と言ったダイヤに千歌が「鞠莉さんと、果南ちゃんと、あと6人もいるので」と言っていたり、

 

11話でダイヤがプール掃除の手配を忘れてAqoursにプール掃除をやってもらったり、ダイヤが仕事をためこんでいるシーンがあったり、責任感から一人で抱え込むダイヤには「支えられ、託す」ことが必要だととれるシーンがあります。

 

・2期ではどう「支えられて、託す」のか

ダイヤは「支えられて、託す」ことが課題と考えて2期のダイヤ回はこんな風になるのかなというのを2つほど挙げておきます。

 

①黒澤姉妹回

個人回ではなく姉妹回です。ダイヤが一人でしょいこんでるものは「黒澤家」だったり「姉」だったりでどうやってもルビィと切り離せないです。

 

2話で2人の掘り下げをやるのが理想ですね。1話目で片方の視点から事件の発端〜途中経過を、2話目でもう片方の視点から解決編をやる。

一部時系列がかぶってて「この時こっちの視点ではこうだったんだ」みたいなのもあるといいです。

 

②次期生徒会長は誰なのか

生徒会長という立場であり、3年生で卒業するダイヤにとっては後任者の育成も課題となるでしょう。ダイヤの後任となる生徒会長は誰か?

ベタな展開ですがやはり千歌ですかね。

 

6話や9話で千歌とダイヤが話をしていたあの感じからすると千歌とダイヤの関係は師弟関係というのがぴったりで、なんだかんだダイヤも千歌を認めているところもあって後任者として千歌を選ぶのが想像できてしまいます。

 千歌は穂乃果に、ダイヤは絵里に憧れているのでほのえりをなぞる展開もあるかと思います。

 もしくはルビィという線も?

こっちはルビィが自ら次期生徒会長になろうとする展開なら熱いです。浦の星の生徒数を考えると1年生が次期生徒会長というのもあり得る話です。

 

…というところで今回はお開きにします。

 

アニメ2期前に一人ずつ書いていこうとはじめたこの企画も次回で5人目です。次回はルビィ…がんばルビィ⌒°( ・ω・)°⌒せねば!

 

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となっています。

 

【2期準備記事】高海千歌〜「悔しい」情熱でまっすぐに走ろう〜

アニメ2期開始までに間に合わないかもしれないという不安を感じつつも何とか書きあがりました。

 

1期の振り返りと2期への期待を書いていこうとはじめた企画、3回目の今回は、

 

ラブライブ!サンシャイン‼︎の物語の発端にしてAqoursのリーダー

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高海千歌です。

 

○1期を振り返って

 

・憧れとコンプレックス

「μ'sみたいになりたい!」

サンシャイン‼︎の企画開始時点で真っ先に示された千歌のイメージはこの一言につきます。

μ's、もっと突っ込んで言うならその発起人の穂乃果への憧れを原動力に周りを巻き込む女の子。

アニメでの千歌も大筋はそんな感じです。

 

しかし、アニメの千歌には穂乃果と決定的に違う点がありました。

 

千歌は「走り続けられない」のです。

何か突拍子もないことを思いつき、周りを巻き込んで走り出すことはできる。しかし、走っていくうちに不安になり、足が止まってしまう。

 

大丈夫と口では言うものの、穂乃果のように大丈夫に振る舞えない。穂乃果も壁にぶち当たり悩んできましたが、穂乃果には大丈夫を押し通す単純さがあった。穂乃果は「なんとかなる」という漠然とした成功イメージがあるからそこに向かって走ることができた。

しかし、千歌は根本に『普通』「何もできない」というコンプレックスがあるので、失敗をイメージしてしまう。

 

3話でのファーストライブでも

停電というアクシデントに負けずに、最初で最後のライブをやりきろうと歌い出したものの、

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歌えなくなってしまった。

 

そもそもスクールアイドルをはじめたのも 

『普通』の自分でも輝けるのではないか?

からなので千歌は劣等感や無力感が強いんですよね。だからここ一番で自分を疑ってしまう。

 

そうした劣等感や無力感を抱きながら周りに支えられて成長していくリーダー、穂乃果とは違うリーダーがアニメ千歌です。

 

・少しずつ見えていく『普通』じゃないもの

ファーストライブを姉の「バカチカ」で立ち直って乗りきった千歌は、なんやかんやで1年生3人を入部させ、統廃合問題の勃発により「学校を廃校から救う」という憧れのμ'sと同じ状況になりました。

 

まだまだネガテイブ発言はするものの、

地味と思っていた自分たちも全然地味じゃない?何もないと思っていたものにも何かあるのでは?

そういったことを千歌は考えるようになります。

 

「何もない」のではなく、「何かある」のではないか。そう想いを込めた曲「夢で夜空を照らしたい」を作る頃には千歌は自分の中にも何かあるのではないかと思い始めていました。

千歌がずっと抱えていた「何もない『普通』」な自己像は変わりつつあったのですが…

 

・突きつけられた「ゼロ」、「悔しい」

夢で夜空を照らしたい」で知名度が上がったAqoursは東京のスクールアイドルイベントに招待されました。

千歌は地元のみんなの期待を背負って憧れのTOKYOに向かい、Aqoursは今までで一番ともいえるパフォーマンスをしました。

 

しかし、だからこそ知ってしまった他のグループとの実力差。そして追い討ちをかけたのが、

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Aqoursに投票した人は「ゼロ」であり、

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ラブライブ!を目指しているなら諦めた方がいいと可能性を「ゼロ」にされ、

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馬鹿にしないでと今までの努力も「ゼロ」にされた

 

全力でやった最高のパフォーマンスが「ゼロ」であった。

 

気落ちするメンバーを千歌はリーダーとして
「私たちは最高のライブをやった」「胸を張っていい」と励ましました。

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その言葉がごまかしであることは千歌自身もわかっていましたが、リーダーとしてマイナスな言葉を言うわけにはいかなかった。

 

でも、沼津に帰ってきて期待に応えられなかったことを言えず、泣きじゃくるルビィの姿を見て、どうしたらいいかを考えて、

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千歌の言いたかった言葉は「悔しい」でした

あれだけみんなで頑張ってきたのにゼロなんて悔しい。全力でやったことをここで終わりにしたくない。

 

何もないと諦めてきた千歌は上手くいかないことがあっても自分が『普通』だからと片付けてきた。たとえ悔しいことがあったとしても胸の奥にしまってきたのではないでしょうか。

 

やっと気がついた情熱

 

叶えたい夢に出会えて良かったねって呟いたよ

 

夢で夜空を照らしたいの歌詞ですが

「悔しい」の一言は千歌にとってスクールアイドルが大事なものになったことの証明でした。

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そして、ゼロのままで終わらないために千歌たちはAqoursの再スタートを決めました。

 

Aqoursのリーダーとして「ゼロからイチへ」

TOKYOでの挫折を乗り越えた千歌はその後、かつてスクールアイドルをしていた3年生組の関係修復に一役買ったり、梨子をリベンジの舞台に送り出したり、友情をヨーソローしたりしていきます。

しかし、依然としてもやもやしていたのが

「どうすればμ'sみたいになれるのか」でした。

そうして再びTOKYOへと向かうのですが、

 

6人だったAqoursは9人になり、

あの時のゼロはAqoursの新しいスタートになり、

梨子はピアノコンクールでのリベンジを果たしたことで音ノ木坂に向き合えるようになっていました。

 

そして、音ノ木坂でμ'sは自分たちを思い出させるものは何も残していかなかったことを知りました。

ものはなくても気持ちがつながっていればそれでいいと。

μ'sを終わりにしてもスクールアイドルは広がっていく、それが穂乃果たちの願ったスクールアイドルの未来です。

 

スクールアイドル自体の力を信じているから、憧れという形であってもμ'sを目指して後世のスクールアイドルに頑張ってほしくなかった。

μ'sが廃校を阻止してラブライブ!に優勝したという功績ではなく、全力で最後まで駆け抜けた想いを伝えたかった。

 

言葉でそう言われたわけではないですが、μ'sは何も残さなかったことを知り、千歌は自分なりの答えを出しました。

 

どこまでも自由に自分たちの夢とみんなの想いを胸にまっすぐに進む、だからμ'sは輝いていたのだ。だから自分たちも自由にまっすぐに進もう、と。

 

沼津に帰る途中で寄ったある浜辺で、千歌はμ'sの後を追うAqoursのリーダーではなく、「ゼロからイチ」になろうとするAqoursのリーダーになることを決めました。 

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それは千歌たちAqoursが自分たちで決めたことであり、μ'sが伝えたかった想いはAqoursに受け継がれました。

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©2013 プロジェクトラブライブ!

奇しくもそこはμ'sが自分たちでμ'sを終わりにすることを決めた場所であり、その話のサブタイトルも「私たちが決めたこと」でした。

 

私でいいんですよね

仲間だけを見て、目の前の景色を見て、まっすぐに走る

それがμ'sなんですよね

それが輝くことなんですよね

だから私は私の景色を見つけます

あなたの背中ではなく、自分だけの景色を探して走ります

みんなと一緒に、いつか、いつか!

 

これは穂乃果に向けた千歌のセリフですが、メタな話をすれば穂乃果役の新田恵海さんに向けた伊波杏樹さんの言葉でもあると思います。

 

まだまだネガテイブなところはある、でも、自分がリーダーでいいのだと思えた。たとえゼロでもイチになればいいと思えた。

1クールをかけてようやく千歌はAqoursのリーダーになれました。

 

○2期に期待すること

・ゼロからイチの発展

ゼロからイチへ、今やサンシャイン‼︎における決まり文句になっています。

これは千歌というよりもラブライブ!サンシャイン‼︎のストーリー全体に関わる話ですが、

2期以降はどのように「ゼロからイチ」を目指すのでしょうか。

 

1期での最終到達点は「μ'sの背中は追わずに自分たちの輝きを目指す」「起こること全てを受け入れ全力で楽しもう」でした。

イチヘの意志は持ったもののまだまだゼロです。イチヘの意志を持ったなら完全なゼロではないと見ることもできますが。

 

「ゼロからイチヘ」の表すものもどうとでもとれてしまいます。それがいいところでもありますが。2期開始からしばらくは学校説明会の参加者という具体的な「ゼロからイチヘ」でストーリーが展開するとしてそこから先はどんなゼロからイチを目指すのか。

 

イチになったかと思いきや新たなゼロの出現、ずっとゼロからイチを目指しつづけるが真にイチになったのは最後の最後、とかでしょうか。

 

・普通コンプレックスと曜

1期では千歌の普通コンプレックスはいくらか解消されましたが、まだまだ解決には至っていないです。

 

まずは千歌の普通コンプレックスがどこから来ているか?

1期で暗に示されていますが、いつも輝いて見てる誰かがそばにいたことが千歌の普通コンプレックスを加速させてきました。

 

そう、

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渡辺曜です。

 

たいていのことは上手くこなせて、人当たりも良く、周りから評価され、将来の夢もしっかりある。

Aqoursの結成では真っ先に千歌に協力し、衣装担当を引き受けたばかりかメンバーが揃うまではダンスの指導をしている描写もありました。

まさに「なんでもできる曜ちゃん」です。そんな曜が隣にいて自分にできないことをやってのける。千歌の普通コンプレックスは曜の存在による影響が大きいです。

 

ただ、この件は曜が悪いのかというとそうでもない。曜は自分にできることを全力でやったに過ぎないです。

曜は曜で自分がなんでもできる(と思われてしまう)ことに悩んでいて、周りに嫌な思いをさせているかもしれないことを気にしていました。

 

千歌の普通コンプレックスの原因を曜との関係に求めるなら、それは「なんでもできる曜ちゃん」「なんにもできない私」という思い込みです。

曜もまた千歌のことをすごいと思っているのに千歌はそれに気づかない。

1期11話「友情ヨーソロー」では曜が千歌に何かを伝えることなく話が終わりましたが、それだけに曜と千歌の関係は2期でちゃんとやってほしいです。

 

・普通の人が輝こうとするのがスクールアイドル

8話でダイヤが言っていたようにラブライブ!サンシャイン‼︎でのスクールアイドルはハイレベルなパフォーマンスをすることに意味を見出す実力主義の世界のものとなっています。

しかし、千歌は「普通のみんなが輝こうとする」ことにスクールアイドルの意味を見出しました。実力主義となってしまったスクールアイドル、しかし本来のスクールアイドルはどうであったのか。

μ'sもA-RISEもスクールアイドルが限られた特別な人のものだとは思っていなかったはずです。千歌の考えるスクールアイドル像が実力主義のスクールアイドル界を変えていく。そんな展開もありだと思います。

 

というところでアニメ2期前記事の第3回高海千歌編は終了です。

次回はダイヤさんです。7月はじめにはなんとかしたい!

 

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となっています。

【2期準備記事】小原鞠莉〜強がりお嬢様がのぞんだ宝物〜

 

ラブライブ!サンシャイン‼︎アニメ2期前記事、第2回です。

 

1期の開始前にAqours一人ずつについて書いていったように、

◯1期を振りかえっての感想

◯2期に期待すること

を書いていこうといきます。

 

第2回はこの人、

ホテルオハラを経営する小原家ののご令嬢にして浦の星女学院の若き理事長

 

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マリーこと小原鞠莉です。

 

○1期を振り返って

 

・紫は孤独と二面性の色

1期開始前の記事

【アニメ前考察】小原鞠莉 〜「小原家」のシャイニー姉さん〜 - 音ノ木坂&浦の星 非公式研究室

ではイメージカラー紫ということで紫の持つイメージのうち「孤独」と「二面性」から鞠莉について語りました。

 

では、実際アニメ1期ではどうだったのか?

 

・孤独から救われたいがための「孤独」

 

アニメ鞠莉には孤独から救ってくれる大事な人がいました。

 

というのも、アニメでは鞠莉に(というよりは3年生に)ある設定が追加されました。

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果南・鞠莉・ダイヤの3年生組は幼い頃からの友達であり、

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3人でスクールアイドル「Aqours」として浦の星を廃校の危機から救おうとしたものの、

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すれ違いからAqours解散

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互いに相手を大事に想いながらも、その想いが交わることなく2年の月日が経ってしまっていました。

 

これは本当にいい改変だったと思います。

アニメ開始前に私が心配していたのは、小原家の令嬢であり、内浦の外から来た鞠莉が「外の人間」として居場所を無くしてしまうことでした。

それこそAqoursに加入しても小原家であることが鞠莉を孤独にしてしまうのではないかと。

 

しかし、この改変によって鞠莉は「小原家」でありながら、「果南とダイヤの幼馴染」になりました。

 

6話で

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幼い頃の果南とダイヤとの思い出を胸に廃校阻止を語り、

 

8話で

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 果南とダイヤとの時間を宝物とまで言った。

 

鞠莉は孤独ではない自分を見つけていました。鞠莉はちゃんと大事な人と出会い、大事なものを育んでいたのです。

 

とはいえ、物語の中盤までの鞠莉は果南とダイヤとのわだかまりで"一人で頑張っている"状態でした。

「浦の星を守るため」「千歌たちを成長させるため」理事長という立場からAqoursに接していた鞠莉。

強引なやり方はダイヤと果南から反感を買い、本当はただもう一度果南とダイヤと一緒にスクールアイドルをやりたかっただけのはずが、どんどん果南とダイヤが遠ざかっていく。

孤独でない場所をもう一度手に入れたいという想いが鞠莉を「孤独」にさせていました。

 

・「二面性」

「二面性」についてはもはや言うまでもないでしょう。普段はふざけて怪しい外国人みたいな話し方をしているのに、果南とダイヤのことになると素の表情が出てしまう。

 

二面性の描き方もなかなかグッと来ました。

物語の中盤、7話くらいまでは表の鞠莉、自信家で若くして理事長を務め、千歌たちを翻弄し、野望を実現しようとする食わせ物の鞠莉がメインでした。ちょこちょこ気になる言動はありましたが

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鞠莉はこんな強い子なんですよ、という部分が強調されました。

 

しかし、8話で千歌たちの帰還とともに物語の焦点が3年生組の過去に移ると、その奥にいた本当の鞠莉が顔を出します

 

鞠莉は表の強さとは裏腹に臆病で、むしろ弱さを隠そうとキャラを作り「本当の自分」も「本当の気持ち」も見せないようにしたのが中盤までの鞠莉だったのです。

 

時には非情な振る舞いをしていたその裏には、「大好きな果南とダイヤとまた一緒にいたい」というとてつもなく大きな想いがありました。

 

若くして理事長についた有能な小原家のご令嬢は、幼馴染とのことになると周りが見えなくなるほどに取り乱してしまう普通の女の子でした。

 

表向きの強さとその奥の弱さ、執着しないフランクなキャラを演じながら実は執着心こそが原動力になっている。「二面性」はアニメの鞠莉のキーワードと言ってもいいと思います。

 

1期では鞠莉と果南のドラマも描かれ、「かなまり」はラブライブ!サンシャイン‼︎の大手カップリングとなりました。

 

・果南とのすれ違い

ここでちょっとした問いを、

 

果南とのすれ違いの原因はなんだったのか?

鞠莉に落ち度があるとしたらそれはどこか?

 

果南にもダイヤにもそれぞれ語らなければいけないところはありますが、ここでは鞠莉についての話とします。

人によって細かい違いはあると思いますが、だいたい同じ答えになるはずです。

 

一言でいうなら、

鞠莉は自分の弱さも気持ちも徹底的に隠してしまったんだと思います。

 

「果南とダイヤと一緒にいたい」という願いを言えば果南とダイヤへの依存を認めることになる。だから自分の口からは言わない。

留学を断るにしても、「学校のため」といういかにもヒーローっぽい理由を掲げて強い鞠莉を押し通す。将来の可能性を投げ打ってまで。

さらに怪我の痛みを我慢して危ないステージに臨む。そのステージで失敗した「果南のリベンジのために」スクールアイドルを続けようとする。

 

鞠莉の育った環境が鞠莉にそうした強さを求めたのだとしたらある意味仕方のないことなのかもしれません。

本音を言うためには自分の本心に向き合う必要があり、自分の弱さを表向きの強さでごまかす鞠莉にとっては相当な覚悟が必要です。言わなかったのではなく、言えなかったのだと思います。それに「学校のため」「果南のため」というのもまるっきり嘘でもないのでしょう。

 

 一緒にいたいというのは果南もダイヤも同じだし、果南もダイヤも鞠莉の弱さと本音はなんとなくわかっていただろうし、鞠莉が強がってごまかしていても3人は互いにわかりあえていたのだと思います。

 

しかし、鞠莉は輝かしい将来の約束された小原家のご令嬢。そんな鞠莉が周りの期待に背いて将来を捨ててまでスクールアイドルをしている。

 

鞠莉をそうさせたのはスクールアイドルに誘った果南とダイヤであり、「果南とダイヤが誘ってくれた」「果南とダイヤと一緒にいたい」ことが鞠莉にとってスクールアイドルを続ける理由になっている

だから果南は鞠莉に「離れ離れになっても忘れない」と伝えたのではないでしょうか。それは果南なりの気遣いで、留学するつもりでもスクールアイドルを続けるつもりでもその先は鞠莉自身の意志で決めたはずだった。

 

しかし、鞠莉は「浦の星を救うため」「果南のリベンジのため」「負けられない」と言いながら、果南とダイヤには言わなくても本心をわかってほしいと願うばかりで、自分の弱い部分も本音も見せようとはしなかった。

 

だから鞠莉に果南とダイヤは突きつけたのではないでしょうか? (以下、多少の妄想入ります)

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「学校のため」?

周りの人たちのこと、浦の星のことを考えるなら鞠莉がすべきことは留学のはずだ。

「果南のリベンジのため」?

果南がリベンジを諦めるなら鞠莉だって続ける理由はないはずだ。

「負けられない」?

そんな強さを振りかざして隠そうとしてる本当の理由を私たちは知っている。

将来の可能性と引き換えにしてもしがみつこうとしている気持ちを知っている。

それを伝えることから、自分の本音と向き合うことから逃げるなら、

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「もう続けても意味がない」と。

 

このシーン、もしかしたらここで鞠莉が本当の気持ちを果南とダイヤに言っていればまだやり直すことはできたのではないか?

そう思わずにはいられません。

 

「自分の想い」から逃げて、大好きな友達とすれ違ったまま留学した鞠莉は2年の月日を経て帰ってくるわけですが、そこでもまた同じように自分の弱さから逃げて強い自分を演じようとした。

 

だから果南もダイヤも鞠莉とやり直すつもりはなかったわけですが、

 

千歌がダイヤの心を動かし(これについてはダイヤの記事で書きます)、ダイヤが鞠莉に果南の想いを伝えたことで2年かかりましたが

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鞠莉は果南とぶつかり合うことができました。

 

Aqoursで出会った「かつての自分」

そしてかなまりワールドからのハグを経て鞠莉はAqoursの一員となったわけですが、そこで鞠莉はかつての自分と同じく弱さを見せられない状況になっているメンバーを見つけます。

 

そう、

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曜ちゃんです。

 

曜の場合はあまりにも器用で周りとうまくやるために本音を言えなくなる、周りが曜はなんでもできると思うから弱さを気づいてもらえない、なので鞠莉とまったく同じではないです。

 

しかし、本音をぶつけることも、弱い自分を見せることもできずに大事なものを失った鞠莉は曜にかつての自分を重ねました。

だから曜が千歌のために、梨子のためにと自分を出せなくなっていることに気づいたのです。曜の中の弱い部分に触れようと思いたち、

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話を聞くことで自分の本心と向き合わせ、たとえ弱さを知られることになっても自分の本音を伝えることの大切さを伝えました。

 

11話では曜が千歌に想いを伝えることはなく、梨子との電話や曜の異変に気づいていた千歌が曜を救ったわけですが、鞠莉との会話がなかったら梨子や千歌が何を言っていたとしても曜は周りのために自分を押し殺し続けたのかもしれません。

 

かつての過ちが鞠莉を突き動かしたのだとしたら2年間は無駄ではなかったのだと思います。

 

「ずっと二人が待っててくれたから諦めずにこられた」

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13話での鞠莉のセリフです。

留学中も浦の星に戻ってきてからもとけなかったわだかまり、それでも果南とダイヤが「待っていてくれた」ことを鞠莉は知った。

鞠莉と同じように2年前にAqoursが終わった日を忘れずに、2年前の鞠莉が言えなかった言葉を待っていてくれた。

2年前の鞠莉に言いたかった言葉を言う日を待っていてくれた。

鞠莉にとって果南とダイヤは小原家の外に連れ出してくれた存在であり、だから遠く離れた2年間ずっと2人が待っていたことが鞠莉を動かした。そんな1期の締めくくりにふさわしいセリフです。

 

○ 2期に期待すること

 

・将来どうする?問題

将来なんか今はどうでもいい、と鞠莉は言いましたが、3年生である以上は卒業したらどうするかの話は避けられないです。とはいえ、2期で卒業までいくとは限らないのでまだ将来については語られないかもしれないです。μ'sのように卒業後の進路は触れない可能性もあります。

 

もし、卒業後の進路を問題にするとしたら地元に留まるであろう果南やダイヤと違って鞠莉は将来ずっと内浦にいるわけではなさそうなんですよね。

理事長続投もありえますが、理事長になるにあたって小原家の力を借りているので小原家の裁量ひとつで鞠莉は理事長を続けられなくなるという。

鞠莉は果南とダイヤといつまでも一緒にいられるわけではない、そこは是非とも描いてほしいです。

 

・鞠莉のわがままと小原家

鞠莉の留学が9話で先生から言われていたものなら、卒業したら海外の大学に推薦入学というのが想定されていたはずです。にもかかわらず鞠莉は浦の星に戻ってきてしまった。

そもそも鞠莉は正式に留学を終わらせて帰ってきたのか?

というか、鞠莉は小原家のご令嬢で留学や転校の話もあるくらいなので浦の星に通うのがすでに小原家の色々な思惑に反しての行為ではないかと思います。

そんな鞠莉のわがままを小原家は許すのか?

2期では鞠莉のやりたいこと、小原家のやらせたいことの対立も描いてほしいです。

 

・曜の本心を聞いた数少ない人物

曜のところでも書きますが、2期では曜と千歌のすれ違いがキーになるのではないかと思います。1期11話で決着にするには惜しい要素がまだあるので。

そこで重要なのが曜の弱い部分に触れた鞠莉です。3年生の問題の突破口となったのは千歌の介入だったように、鞠莉の介入が2年生の問題の突破口になるのではないでしょうか。

 

アニメ2期前の第2回、小原鞠莉編はこの辺りで。鞠莉については1期記事でずいぶんと厳しいことを書いてしまったこともありました。

それだけ思い入れの深いキャラでもあります。

 

次回は千歌です。これまた語ることが多くなりそうです。

 

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※現在(5/17)U-NEXTではラブライブ!サンシャイン‼︎の配信はされていません。配信時にキャプチャしたものを使用しています。

※6/13追記、現在は1話「輝きたい‼︎」が無料、2話以降有料での配信となっています。

【2期準備記事】津島善子〜捨てられなかった大好きな自分〜

ラブライブ!サンシャイン‼︎アニメ2期まであと5ヶ月くらいになりました。

アニメ1期後は気が向いたら投稿というスタンスでやってきたこのブログですが、アニメ2期までに投稿の感覚をつかむ意味でもぼちぼち再開していきます。

 

1期の開始前にAqours一人ずつについて書いていったように、

◯1期を振りかえっての感想

◯2期に期待すること

を1期の時と同じ順番で書いていこうといきます。

 

では、1人目

 

我らリトルデーモンを魅了して離さないあのお方…

 

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津島善子から!

 

 ◯1期を振り返って

 

・堕天使ヨハネの否定と肯定

アニメ1期の功績をあげるならこれです。

私たち善子推しは「リトルデーモン」を自称してきたわけで、

善子は「堕天使ヨハネ」であり善子推しは「リトルデーモン」というのは太陽が東から昇るくらい当然なことだったのですが、

 

サブタイトルからして明らかに善子の個人回である第5話「ヨハネ堕天」でいきなり、

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「リトルデーモン?いるわけないでしょそんなもーん」ですから。

 

それまでの話でなんとなくそんな気はしてましたが、自らの生み出した「堕天使ヨハネ」も「リトルデーモン」も否定する善子がそこにいました。

 

善子を推そうと決意し、リトルデーモンとなり、CDを買い、アニメ放送が決まったときはアニメでの善子の活躍に思いを馳せ、5話が善子回と知ってからは放送日を首を長くして待っていた…そんなリトルデーモンのひとりであった私、

 

裏切られた怒りも悲しみもなく

ただただ虚無感に襲われました

 

親に捨てられた子供というのはこんな気持ちなのかもしれません。

 

厨二病キャラが量産される昨今、「津島善子もよくある厨二病キャラに過ぎない、安易なキャラ付けだ」という批判もサンシャイン‼︎の企画が始まった当初から少なからずありました。

 

しかし、だからといって善子の中核といえる部分を破壊されても。やはりアニメに期待した私が馬鹿だったのか?

 

……と5話開始当初は思ったわけですが、

5話のストーリーが進んでいくにつれて段々と善子に堕天使ヨハネを否定させた意味に気づきます。

 

普通になりたい!

みんなと違うのはいやだ!

堕天使ヨハネは周りに迷惑だからやめなければ!

 

善子は堕天使ヨハネヨハネを好きな自分も必死に捨てようとしていました。

しかし、その一方で占いと称した怪しげな生放送をしたり、ちょっとでも気を抜くと「堕天使が顔を出してしまう」

善子にとって堕天使ヨハネは大切なものでありながら、その大切なものが善子を苦しめていました。 

 

みんなと一緒に笑いたい善子

自分の好きなものを大切に思う善子

どちらも嘘のない善子の姿であり、だからこそ善子はどうしたらいいかわからなくなっていました。

その結末はご存知のことかと思います。

 

堕天使ヨハネは周りに迷惑をかけるかもしれない、それでも捨てきれない。

そんな堕天使ヨハネ=津島善子をそのまま受け入れようとする千歌たちとの壮絶な追いかけっこの末、

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善子はAqoursの一員として、「堕天使ヨハネ」を捨てることなく、ありのままの自分を貫くことを決めました。

そんな善子のそばには一緒に笑いあえる仲間=Aqoursがいました。

 

否定しようとしたことでかえって堕天使ヨハネが善子のかけがえのない一部であることが証明されてしまった。

かけがえのない一部を捨てることなく、誰かと笑いあえる道がある、むしろその誰かと善子をつないでくれたものが堕天使ヨハネであった。

そして、私たちも堕天使ヨハネが善子にとって大切な存在であることがわかった。

だから、津島善子=堕天使ヨハネを愛する者として、我々は胸をはって「リトルデーモン」を名乗る。

企画開始からの「堕天使ヨハネ」と「リトルデーモン」の関係は一層強いものとなったのです。

 

・善子加入は善子とAqoursの成長エピソード

1期を振り返ると4話までの善子は不安しかありませんでした。

1話でそれなりに登場シーンはあったものの、それ以降は学校に来ないという扱いで登場シーンも限られ、

(登場シーンの無さについてはもっと深刻な事態になっていた人がいたわけですが)

どうやって加入まで持っていくかが見えない状態でした。

 

そして、第5話「ヨハネ堕天」での加入となりましたが、善子の加入はAqoursの成長にからめて展開されました。

 

堕天使キャラを否定しながらもつい堕天使が出てきてしまう善子に興味を持ち、善子をAqoursに誘った千歌。
千歌は堕天使ヨハネを「かわいい」「面白い」と興味を持った。それは千歌の普通コンプレックスが関係したのかもしれませんが、善子とAqoursはそうして出会いました。

 

ラブライブ!サンシャイン‼︎はしばしば「輝き」という言葉が登場しますが、
千歌が善子の中に見つけた「輝き」は周りと違うことに悩み、否定をしながらも捨てられない自分らしさだったのでしょう。

 

それは千歌が求めた「普通ではない」姿であり、Aqoursを輝かせたい千歌にとって堕天使ヨハネは都合よく現れた答えでした。

 

だから真似をしたのですが…結局うまくいかない。
善子は堕天使のせいでうまくいかなかったと堕天使を捨てる気持ちを強くする。
Aqoursの失敗が善子の輝きを奪ってしまう。

 

なぜ上手くいかなかったのか、どうすれば良かったのか、その答えは善子加入のシーンで出されました。

 

"自分の一番好きな姿を、輝いている姿を見せればいい"

 

堕天使だから輝くのではなく、自分の一番好きな姿を迷わずに出すから輝く。だからAqoursも善子も自分(たち)の一番好きな姿を目指せばいい。

 

「だから善子ちゃんは捨てちゃだめなんだよ!自分が堕天使を好きな限り!」

「でも、やだったらやだって言う!」

 

善子がAqours加入を決めたシーンで千歌が言ったセリフですが、

この2つのセリフは善子にとってこの上ない救いだったのではないでしょうか。

 

善子も千歌たちも一番好きな姿を目指す。善子にとってそれが堕天使ヨハネなら善子は堕天使ヨハネを大事にすればいい。ただ、もしそれが嫌だと感じたら千歌たちも一番好きな姿を目指すから遠慮はしない。

それが善子にとってのAqoursなのです。 

 

善子の一件により、Aqoursは単にメンバーが増える以上の前進をしました。

善子の加入を通じてAqoursが成長する、これ以上ない形での善子加入です。

 

 ・TOKYOという転機(第7話)

さて、加入の一件を通して堕天使ヨハネを好きになってくれる存在が自分以外にもいるということを認識した善子ですが…

 

そんな善子のもう一つの転機となったのが第7話「TOKYO」だと私は考えています。

 

東京で見つけた黒魔術ショップ

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自分のような趣味を持つ人はたしかにいる、それを目の当たりにしたことで善子は「自分の好きなものは"みんな"と違う」という囚われから抜け出したのではないでしょうか。

実際そこからは迷わずに堕天使ヨハネを出してきました。

 

堕天使ヨハネとしても津島善子としてもありのままでいられる。

それは堕天使ヨハネという一番深い部分を受け入れてくれたAqoursだからこそなのかもしれません。

 

・1期を通じて

1年生でありながらも自分の意思をしっかりと持ち、ときには上級生にだって意見する。

時にはふざけることもあるが単なるギャグキャラにはしない。

善子は愛されている感が伝わってきました。

 

特に、13話の本番前の控え室での1年生のシーンでは、いつもの厨二病セリフからの

 

「ありがとね」

 そして、

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ルビィと花丸に抱きつき、

涙を浮かべながらの、

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「いくわよ!堕天使ヨハネとリトルデーモン!ラブライブ!にぃ降〜臨!」

 

堕天使ヨハネをめぐる加入の経緯、善子の持つ素直じゃない純粋さ、ルビィと花丸を大事に思っていること、

1期での善子のすべてが詰まっています。

善子をここまでのキャラにしてくれたこと、スタッフの皆さんありがとうございます。

善子への愛がひしひしと伝わってきました。

 

 

◯2期で期待すること

1期でもう充分すぎるほどの優遇をされた善子、2期も同じく愛を注いでほしいです。

 

その上であえて要求するなら、

 

・なぜ、善子は堕天使ヨハネになったのか

5話で花丸がそれっぽい仮説は話しましたが、

「普通がいやだった」「本当の自分は別にいるのではないか」というあの話は善子ではなく、むしろ、花丸のストーリーや千歌と曜のストーリーに関わる部分の気がします。

不運設定が生きているなら善子は普通とは離れたところにもともといるわけですし。

1期開始前に

 【アニメ前考察】津島善子 †堕天使ヨハネは厨二病か否か† - 音ノ木坂&浦の星 非公式研究室

こちらの記事で書いたのですが、

 

善子は自分が運がないことを逆にプラスに捉えようとした。その結果生まれたのが「あまりの美しさに神に嫌われてしまった堕天使ヨハネ」という設定であり、不運すらプラスに捉えようとする発想の転換・前向きさが津島善子の本質なのではないか?

というのが私が善子を推す根幹にあります。

 

1期BD3巻の特典小説でそれっぽい話があったのですが、堕天使ヨハネは善子が不運との戦いの中で見つけた武器というのはどの媒体でも共通しているように思います。

 

善子がヨハネを生み出した経緯は善子の根幹に関わる部分であり、2期ではそこを上手く善子の魅力につなげてほしいです。2期でも善子回あるかはわからないし、他のキャラの掘り下げもしてほしいところではありますが。

 

さらにこれは(あるなら)3期くらいまでかけてじっくりとやってほしいテーマではありますが

・善子とヨハネの2つの名前に込められた想い

善子が「ヨハネ」になった背景同様に「善子」と名付けられたその背景にだって想いはあるはずです。

善子と言われるたびに「ヨハネ」と訂正する善子。しかし「善子」という名前に込められた想いを知った時、彼女はどうするのか?

1期では堕天使ヨハネを大切にすることを決めた善子ですが、それがゴールではないでしょう。

「善子」も「ヨハネ」も大切にできる。それがラブライブ!サンシャイン‼︎での善子のストーリーの目指す場所なのではないと思います。

 

○あとがき

こんなところで2期前の第1回は締めにします。

1期最終回から考えてきたことを書いたら思いの外熱くなってしまい、書き始めからここまでまとめるのにずいぶんかかりました。

 

次回は鞠莉です。鞠莉も結構書きたいことがあるのでまとめるのに時間がかかりそうです。

 

 この記事内の画像については、個別に表記していないものはすべて
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※6/13追記、現在は1話「輝きたい‼︎」が無料、2話以降有料での配信となっています。

【だから】善子バースデー記念アイテム予約開始!【ヨハネよ】

Aqoursバースデー企画…

 

ついにこの時が来ました!

 

そう…

 

津島善子(ヨハネ)バースデー企画

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来るとわかっていてもテンション上がりますね。

一ヶ月前の鞠莉の時も記事書きましたが、今回はそれ以上に高まってます。

 

本体価格¥5,000(税別)+送料¥500

 

予約の締め切りは3/29まで

今回も例のごとく完全受注生産となっております。

 

予約は

ラブライブ!サンシャイン!!「浦の星女学院購買部」

から

 

購買部サイトにも書いてありますが、

ゲーマーズ沼津店(というよりヌーマーズ)にて店頭の予約も可能であること

※イベント会場や海外等での販売をする場合があること

※商品数には限りがあり、予定数に達した場合は早期に注文を打ち切る可能性もあること

にご注意を。

 

 

では、商品内容を…

まずは書き下ろしイラストを使用した

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 ああ〜毎回共通のアイテムなのに善子だからか段違いに輝いております。

 

そして、キャラごとに違うもう一品は

 

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 ……………!!!!

 

そう、

前回の鞠莉のバースデー企画の時に、他のキャラのは何になるか予想をし、

 

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 この魔法陣が書いてある風呂敷みたいなの欲しいです。

 

と書いたのですが、

本当に出ちゃった!

 

しかも、

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 「マルチクロス」というなんでもありっぽい名前ーーーーーー

 

これは多分あれですね。「これは何に使う道具?」という疑問を

 

まあ、どう使うかはあなたたちに任せますよ

 

と丸投げする大人がよくやるやつですね。

 

となればここはアニメにならって

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こういう使い方をするのがリトルデーモンとしては正しいはず。

 

いちいち魔法陣を書かなくてもこれがあればお手軽に儀式ができる!

これで日々の儀式がはかどるよ。ありがとう浦の星女学院購買部。

 

というのとは別に70センチ×70センチなら何らかの用途はあるでしょう。バースデーアイテムは使わないで飾っておく派の人にとっても布というのは飾りやすいと思います。

 

なにより善子とおそろいというのがポイントです。

 

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これは予約するしかない!

 

予約は

ラブライブ!サンシャイン!!「浦の星女学院購買部」

もしくはヌーマーズで

 

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予約こそ全て!

 

この記事内の画像については、
©2016 プロジェクトラブライブ!サンシャイン!!

商品画像は浦ノ星女学院購買部より

アニメ画像は以前UNEXTからキャプチャしたもの

となっています。