【アニメ前考察】小原鞠莉 〜「小原家」のシャイニー姉さん〜

ラブライブ!は媒体ごとに設定に違いがあるのですが、まだ情報が少ないため、各媒体の情報を合わせて書いています
※この記事はアニメ開始前に予想を出しておく意図のものです。したがってアニメになったら外れている部分があることかと思います

前回の津島善子に続き2人目ですね。

今回はAqoursの紫担当、シャイニー☆お姉さんの小原鞠莉についてです。
ここで簡単に説明。

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©︎2016 プロジェクト ラブライブ!サンシャイン

浦の星女学院3年生。父親がホテルチェーンの経営をしており、世界中を飛び回っている。とにかく明るく、恐れしらずのチャレンジャー。英語や他の言語が混じる独特の話し方をしており、「シャイニー☆」はファンの間で彼女を表す代名詞となっている。

一言でいうと金髪のイケイケドンドンお姉さんですね。そのイメージどおり破茶滅茶な言動とつかみどころのない性格で引っ掻き回してくれます。
しかし、そんな鞠莉ですが、これまでの各媒体の展開で一貫して描かれている別の顔があります。
鞠莉は物語の舞台の内浦と自分を切り離して認識している、自分から進んで「外の人間」になろうとしているのです。

また、おおよその事態には過剰なまでのアクティブさを発揮する鞠莉ですが、Aqoursに加入することについてはどうも
・自己紹介の加入の理由で「しつこく誘ってくれた」だけ声色が変わる
・君ここのPVではプール掃除をする8人をフェンスの向こうから見守り、そっと立ち去るというシーンがある
といったように何か思うところがあった様子。
本人はこの件について色々と理由を挙げている(スローライフを楽しみたかった、アイドルに興味はなかった、など)のですが…。

なぜ、「外の人間」になろうとするのか、Aqoursの加入は鞠莉にとって何を意味していたのか。
ここに前述の鞠莉の父親が関わってくるのではないでしょうか。
鞠莉の父親は各地でホテルチェーンを展開していますが、昔ながらの風景が残る土地にいきなり来て、「ここをホテルチェーン化します」なんて言われたら現地の人々は良い気分はしないでしょう。内浦における小原家の印象は悪いであろうことは容易に想像できます。
そして、媒体ごとに設定が変わるラブライブ!ですが、小原家がホテルチェーンを展開しているという設定は一貫しています。小原鞠莉にとって、父親がホテルチェーンを展開していることは重要なファクターであるわけです。

いきなりやってきてホテルチェーンという形で内浦を変えようとする小原家、そんな小原家の娘が地元の子と一緒にスクールアイドルをすればどうなるか?
友好の象徴としてまつりあげる人もいれば反感を持つ人もいるでしょう。
どちらにせよ、Aqoursを小原家の問題に巻き込んでしまうことになります。

"小原家の娘がいるスクールアイドル"、この言葉でAqoursの印象が左右されることを、自分と深く関わることで8人がいやな思いをするのを避けたかったから鞠莉はAqoursの誘いを断った。

それでもしつこく自分を誘い続けた熱意に心を動かされたからAqoursに加入したというのが一番の動機のように思います。鞠莉にとってはAqoursに加入することは「小原家の娘」として迷惑をかける可能性があっても誰かと一緒にいようとする選択だったのではないでしょうか。

自分がよそ者、しかもその土地の人にとっては敵となりうる小原家の娘であるために、行く先々で親密にならずに、かといって悪い印象も与えないような振る舞いを続けてきたのが小原鞠莉。
だからこそ、地元の子と親密になることも悪い印象を与えることもあるスクールアイドルは最も避けたい選択だったのではないか?と私はそう考えたわけです。

鞠莉についてここまで小原家がらみの事情を考えるようになったのは先日の番宣PVが一番の原因ですが、その前から小原家がらみと思われる鞠莉の抱える問題はちらほらと出ていたんですよね。
ここからは後付けの妄想になりますが、CDのドラマパートで鞠莉は「何かによる沼津の侵略」という発言を繰り返しています。鞠莉の目の前で侵略という行為が幾度となく行われてきたことの裏返しと言えるかもしれません。小原家による侵略行為を見てきた鞠莉だから「侵略」という表現が浮かんでしまったのではないでしょうか。
また、鞠莉は動物を見つけるたびに「飼いたい」という発言をしているのですが、ここも注目したいです。鞠莉にとっては動物は「飼う」ものなのです。趣味の乗馬の馬について語ったときからしても動物が好きなのは間違いないのですが、鞠莉にとっての動物は人間の手で飼育されるもの、自然は人間の手で管理されるものとなっているのではないでしょうか。

ここでちょっとμ'sの話になりますが、μ'sの紫担当といえば東條希ですね。
ちなみに私は希推しです。鞠莉を2人目に持ってきたのも同じ紫担当として比較したかったというのがあります。
紫という色は「孤独」「二面性」というイメージを持つ色です。
「孤独」については希も鞠莉と同じように親の都合での引越しを繰り返しており、アニメでは引越しが多かったためにうまく周りとつきあえず、しだいに距離を置いてしまうようになったことが語られています。鞠莉は前述のように小原家のことを考えると「孤独」でいることが周囲も自分も守る手段だった、希は「孤独」にならざるをえなかった。両者に違いはあれど、対人関係の解決方法が「孤独」であったという点は共通しています。
「二面性」についてはアニメ希はあれがキャラ作りであったことが劇中で明かされましたが、鞠莉も普段のハイテンションは作られたキャラで本当は別の顔が、というのは十分にありえますね。

さて、小原鞠莉について語ってきたわけですが、ここまでの内容を、ひとまとめにしてる箇所として注目してる箇所があります。
それは、Guilty Kissの1stシングルStrawberry Trapperのドラマパートです。
このドラマパートでアザラシのマイコーを借りて鞠莉はこんなセリフを言っています。
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「マリーに飼ってもらえないとまた一人ぼっちになっちゃうんだ」
「けど、善子ちゃんはひとりじゃないよね」
「いきなりやってきた僕なんて邪魔だよね」
「善子ちゃんは優しいから僕を傷つけないように本当のことを言わないんだね」
「じゃあね、善子ちゃん。僕、行くから」
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このあたりのマイコーのセリフは鞠莉の本音らしきものが見え隠れするのですが、よくもここまで詰め込んだなというくらいのセリフのラインナップです。

小原鞠莉について私の推測を書き並べてみたわけですが、
最後にアニメで鞠莉に期待することを挙げるなら、「小原家の娘という問題をどうクリアしていくか」です。
小原家の娘の加入をどう納得させるのかはもちろん、鞠莉自身が自分の加入をどう受け止めるか、もっと進んで「小原鞠莉は本当に外の人間なのか」に向き合ってほしいです。
もしかしたら過去に地元の人と親密になってしまったために「小原家の娘」として誰かを傷つけてしまったことがあったのかもしれません。そういうエピソードがあるとなおいいです。アニメでは2年前にも内浦にいたらしいので、それが果南だった、とかになると面白いですね。

うまくまとめられずにところどころ読みにくくなってしまったかもしれません。次回3人目は決めていませんが、アニメ開始前に9人書き切りたいです。